広島・森 初の開幕ローテへ“山岡スライダー”で新境地 「リリースのポイントとか腕の角度などを聞いた」

2024年01月22日 05:45

野球

広島・森 初の開幕ローテへ“山岡スライダー”で新境地 「リリースのポイントとか腕の角度などを聞いた」
広島・森翔平  Photo By スポニチ
 広島・森翔平投手(26)が21日、マツダスタジアムで自主トレを行った。年明けから19日までは、オリックス・山岡らが師事する高島誠トレーナーの下で、合同自主トレを敢行。投球の幅を広げるために、スライダーの精度向上に努める3年目左腕は、19年のパ・リーグ最高勝率右腕に助言を仰ぎ、ミニアメフトボールを使用した独特の練習などで手応えを実感した。“山岡スライダー”習得から、新境地を開拓し、初の開幕ローテーション入りを目指す。
 森にとっては充実の3週間となった。年明けからオリックス・山岡、杉本らと東広島市内にある「Mac’s Trainer Room」での合同自主トレに参加。スライダーの精度向上をテーマに取り組み、大きな収穫を得た。

 「(山岡さんに)スライダーの(投げる)コツを聞いたりした。リリースのポイントであったりとか、腕の角度などを聞いた」

 昨季は12試合(先発10試合)に登板して4勝2敗、防御率4・53。今季は先発ローテーション定着を果たすためにも、使う球種を増やして、投球の幅を広げる構えだ。昨季は直球が全投球の40%で、変化球ではカットボールが最も高かった。精度向上を目指すスライダーはわずか6%。今季は、その傾向を変えるために、鋭く変化する縦のスライダーを武器とし、19年にリーグ最高勝率を獲得した右腕からスライダーの極意を学んだ。

 「スライダーは得意球ではなかった。回転が弱かったので、強い回転にしたいと思って聞いた。しっかり曲がるスライダーが投げたかった」

 練習でも工夫を凝らした。山岡とは、ミニアメフトボールを使用したキャッチボールを行った。楕円(だえん)形の球に回転をかけて、リリースポイントを確認する狙いがあった。普段とは異なる球で回転量を意識し、変化が大きいスライダーの構築に努めた。

 「感覚的にはあまり変わっていないんですけど、ブルペンで投球をして、(スライダーは)ちょっとずつ強くなってきていると感じる」

 今回の自主トレでは、パルクールをメニューに加え、ウエートトレーニングなどでも肉体強化を図り、手応えをつかんだ。この成果を、2月1日からの春季キャンプで体現した上で、初の開幕ローテーション入りを見据えた。

 「開幕ローテーションをつかむために、キャンプの初めから、ガンガンいけるようにと思っている。いいスタートを切れるようにやっていきたい」

 3年目の飛躍を期す左腕は、肩を回して、やる気に満ちている。(長谷川 凡記)

 ▽パルクール 「走る」「跳ぶ」「登る」などの動作によって心身を鍛えるトレーニング法から派生したアーバンスポーツの一つ。壁や障害物のあるコースで速さや技の難易度を競う体操の新種目として、五輪での採用を目指している。第1回世界選手権は22年10月に日本で開催された。

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