阪神・前川 “二塁打王”締め「自然に良くなってきている」右投手好相性打率.359 開幕戸郷撃ち頼む

2024年03月25日 05:15

野球

阪神・前川 “二塁打王”締め「自然に良くなってきている」右投手好相性打率.359 開幕戸郷撃ち頼む
<オ・神>7回、二塁打を放った前川(撮影・須田 麻祐子) Photo By スポニチ
 【オープン戦   阪神2-5オリックス ( 2024年3月24日    京セラD )】 阪神・前川右京外野手(20)が24日、オープン戦最終戦となるオリックス戦(京セラドーム)の6回の守備から途中出場し、7回1死の第1打席で右腕・エスピノーザから右翼線二塁打を放った。これでオープン戦12球団トップの6二塁打とし、堂々の“二塁打王”に輝いて準備を整えた。同じく右腕から2二塁打した23日の同戦後、岡田彰布監督(66)は「右(相手)は使うよ」と断言。その選択が正しかったことを自身のバットで証明し、スタメン起用が決定的な29日の巨人との開幕戦(東京ドーム)に弾みをつけた。
前川は迷いなく振り切った。7回1死の初打席。降り注ぐ大歓声を全身に浴びながら左打席へと歩を進める。初球。エスピノーザが投じた膝元のカットボールを一閃(いっせん)。驚速の打球が右翼線で弾み、背番号58は悠々二塁へ到達。「スタンディング・ダブル」で12球団トップとなるオープン戦6本目の二塁打をマークした。

 「昨年から、ずっと“長打が少ない”と言われていたので、ちゃんと捉えられて良かった。(状態は)自然に良くなってきている」

 好調ぶりは9回1死一、二塁で巡ってきた第2打席でも示した。右腕・吉田が投じた外角低めのフォークをミートし、中堅やや右へ強烈なライナーを放った。惜しくも中堅・佐野の守備範囲に入ったが、岡田監督にも「抜けたと思ったけどな」と言わしめた。初球から3球続けて直球を見逃し、カウント1―2と追い込まれた前川は「直球を打ちにいくのがベストだった」と反省を口にしつつ「2ストライクになっても、ちゃんと捉えられた」と、対応力には充実感も漂わせた。

 「タイミングや間(ま)の取り方も、ちょっとずつ良くなってきている。修正するところはたくさんあるが、(開幕へ)しっかり準備していきたい」

 2月23日に幕を開けたオープン戦で、全18試合に出場。3勝14敗1分けと最下位に沈んだチーム成績とは対照的に、目を見張る数字を残した。特に対右投手は打率・359(39打数14安打)。その相性を把握しているのだろう。カスティーヨから2二塁打した23日オリックス戦後に指揮官から「右(相手)は使うよ」の言質を引き出した。巨人・戸郷が先発する開幕戦の「先発左翼」に名を連ねることが決定。だが、まだ「切符」を手にしたに過ぎない。心から喜ぶのは連覇へのレールをひた走る「岡田号」で躍動し、球団史上初の快挙に貢献した時だ。

 「普段通りが一番だと思うので、気負わずに。143試合の1試合目で、それ(開幕戦)が全てじゃない。普通に入っていけたら」
 「3・29」へのカウントダウンが進む中でも、若武者に油断はない。本当にたどり着きたい場所は、はるか先。そこに照準を合わせ、前進するのみだ。 (八木 勇磨)

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