ヤクルト・奥川 笑顔の2勝目 満員!995日ぶり神宮で白星 5回2安打1失点

2024年06月30日 05:30

野球

ヤクルト・奥川 笑顔の2勝目 満員!995日ぶり神宮で白星 5回2安打1失点
<ヤ・神>5回、ソロ本塁打の村上(右)を迎える奥川(撮影・大森 寛明) Photo By スポニチ
 【セ・リーグ   ヤクルト6―1阪神 ( 2024年6月29日    神宮 )】 今度は笑顔の白星だ!ヤクルトの奥川恭伸投手(23)が29日、阪神戦に先発して5回2安打1失点に抑えて2勝目。近年は故障禍で14日の敵地でのオリックス戦で3年ぶりの復活星を挙げた際に号泣した男が、今度は満員となった本拠地の神宮で21年10月8日の同戦以来、995日ぶりの白星を挙げた。チームは連敗を4でストップ。21年に9勝でリーグ優勝に貢献した右腕が、着実に完全復活への道を歩んでいる。
 神宮でのお立ち台。見渡す先に笑顔、笑顔のファンがいる。オリックスから980日ぶりの白星を挙げ、号泣した京セラドームのインタビューとは違う。今度は995日ぶりとなる本拠地での勝利。奥川は笑顔を絶やさず「本当に力をもらいました。ありがとうごさいます」と感謝した。

 ファンの声に背中を押され、5回2安打1失点に抑えた。初回は3者凡退。直後に3点の援護を受け「この点数を守らないと」と気負った。2回は無失点も2四球。5回は2四死球が絡んで失点した。それでも最後は森下を二ゴロで最少失点に抑えて勝利投手の権利を得ると、この日一番の歓声が降り注いだ。右肘痛で緊急降板した22年3月29日の巨人戦以来、823日ぶりの神宮での登板でレギュラーシーズンでは21年10月8日、同じ阪神戦以来の白星で今季2勝目。「内容はひどい」と反省も「そんなにうまくいくとは思っていないけど、勝つことは大切」と言った。

 プロ1年目でコロナ禍に見舞われ、9勝を挙げてリーグ優勝に貢献した2年目の21年も各球場で入場制限があった。だから満員の神宮のマウンドに立つのはこの日が初めて。2万9491人の満員御礼で、本拠地での声出し応援も初体験だ。「お帰り!」、「待ってたよ!」などの声も浴びて「待ってくださっていた方がたくさんいたと思う。もう離脱しないように。しっかり期待に応えたい」と誓いを新たにした。

 登場曲は自身が星稜(石川)のエースで準優勝に輝いた19年夏の甲子園で、同年の「熱闘甲子園」のテーマ曲でもあった「Official髭男dism」の大ヒット曲「宿命」。入団から変えていない。石川大会は7月11日に開幕する。故障続きで2年連続で不本意な夏を送ったが、今年は球児と同じく躍動するつもり。「故郷の石川県で震災があったので、母校には被災地の皆さんに元気を届けられるように頑張ってほしい」と後輩にエールも送った。

 連敗は4で止まったがまだまだ借金7で中日と並ぶ5位タイ。それでも奥川はチーム全員の気持ちを代弁した。「まだ優勝できるチャンスはある。誰も諦めていない」。高校野球もペナントレースも、ここからが本番。今年は熱い夏にする。(重光 晋太郎)

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