阪神・大山 6番降格燃えたマルチ&2打点「浮いた球をしっかり打つことができた」打線点火11安打8得点

2024年07月14日 05:15

野球

阪神・大山 6番降格燃えたマルチ&2打点「浮いた球をしっかり打つことができた」打線点火11安打8得点
<中・神>2回、阪神・大山は先制の2点適時三塁打を放つ(撮影・椎名 航) Photo By スポニチ
 【セ・リーグ   阪神8ー10中日 ( 2024年7月13日    バンテリンD )】 阪神は13日の中日戦(バンテリンドーム)に8―10と痛恨の逆転負けを喫し、首位・巨人との差が2・5に拡大した。岡田彰布監督(66)は大幅にオーダーを入れ替え、4番が大前提の主砲・大山悠輔内野手(29)を6月2日ロッテ戦(ZOZOマリン)以来の6番で起用。代わって4番には佐藤輝明内野手(25)を据えた。大山は2回に先制2点二塁打など、2安打2打点と降格に発奮。11安打8得点と奮起した打線の点火役を務めた。
 大山には、常にチャンスが巡ってくる。6月2日ロッテ戦以来の先発6番。置かれた場所がどこであれ、チームのために全力を尽くす信念は変わらない。最初の見せ場は0―0の2回に訪れた。

 「打者有利のカウントだったが、浮いた球を、しっかりと打つことができた」

 初回限りで緊急降板した涌井の後を受けたルーキー右腕・土生を攻め、無死二、三塁。絶好の先制機で、右中間へ鮮烈な2点二塁打を放った。予期せぬマウンドに慌てふためく土生が、カウント3―1から投じた145キロ外角高め直球を素直に打ち返した。初球から4球続けて外角低めを丁寧に突いた右腕の失投を逃さず、一振りで仕留めた。送球間に三塁を陥れ、持ち前の積極果敢な走塁も披露した。5―2と逆転された4回1死一塁では四球で好機拡大。代打・渡辺、島田の連続適時打を誘発する献身だった。

 チームの勝利のため…に加えて、燃える理由があった。前日12日、0―3の4回1死二、三塁の反撃機で、竜のエース・高橋宏に空振り三振を喫した。自身の打席で一段ギアを上げ、最速157キロの直球に140キロ台中盤のスプリットを自在に操る剛腕に屈し、バットに当てることすらできなかった。続く佐藤輝も三振に斬られて無得点。試合後の岡田監督から「三振は何も起きない。何でちょこんと当てへんの」と苦言を呈された悔恨の夜。虎将、そして虎党の期待を裏切った初戦の二の舞は避けたかった。

 2点劣勢の9回も、つなぎの一打でナインを鼓舞した。敵失の前川を一塁に置き、相手守護神・マルティネスから痛烈な右前打。再び送球間に二塁へ激走し、一打同点のシーンを演出した。試合を振り出しに戻す生還はかなわなくとも、次戦へつながる奮闘だった。ゲームセットの瞬間まで、背番号3は身を粉にして戦い続けた。

 「明日に向けて、しっかり準備したい」

 首位・巨人との差は2・5に広がった。4球団が火花を散らす空前の大混セ。下位を相手に同一カード3連敗だけは許されない。尾張での短い夏休みはもう終わり。主砲のバットで逆襲の1勝をつかみ、宿敵が待つ東京ドームへと乗り込む。(八木 勇磨)

おすすめテーマ

2024年07月14日のニュース

特集

野球のランキング

【楽天】オススメアイテム