西武・元山　逆転サヨナラ打！　引退表明の金子侑に恩返し　自身初の4安打

2024年09月02日 05:30

野球

西武・元山　逆転サヨナラ打！　引退表明の金子侑に恩返し　自身初の4安打 — ＜西・日＞9回、サヨナラ打を放ちガッツポーズする元山（右から2人目）（撮影・小海途　良幹） Photo By スポニチ

【パ・リーグ西武6―5日本ハム（ 2024年9月1日ベルーナD ）】侑司さんのために――。1点を追う9回2死満塁。西武・元山の放った打球が前進守備の外野を越え、右中間を深々と破る。ヒーローは両手を天に突き上げた。「興奮した。うそやろ！と思った」。6月1日の巨人戦以来、プロ2度目のサヨナラ打。初回に一塁守備で失点につながる失策を犯すも、自身初の4安打で挽回し「取り返そう、と。そのためにはバッティングしかなかった」と胸を張った。

　この日朝、突然の連絡があった。今季限りで現役引退を決めた金子侑からだった。昨オフにヤクルトからトレードで加入した元山だが、短い期間ながら「なんでこんなに可愛がってくれるんやろ、っていうぐらい可愛がってくれた」。ファームの遠征では必ず食事に連れて行ってもらい、打撃面でのアドバイスももらった。「侑司さんが面倒を見てくれたおかげで、チームにも入りやすかった」。感謝の思いは尽きない。

　引退の報告とともに伝えられた言葉は「打てよ！」。恩人からのメッセージに「悲しいです。一生付いていきます」と返事したという元山は「侑司さんが引退表明した日。勝てて良かった。ちょっとだけ恩返しですね。“やったぜ”と報告します」。負ければ52年ぶり4度目のシーズン80敗となる試合で劇的な勝利。渡辺監督代行も「大ヒーロー。素晴らしい試合だった」と称えた。（鈴木　勝巳）

　▼西武・栗山（2点を追う9回2死満塁で代打で1点差に迫る押し出し四球）自分で決めたかった。（前日は代打決勝2ランで）普通に考えたら2日連続はないけど、それもあり得るぞ、というのを見せたかった。