「20年に1人の遊撃手」明大・宗山 5球団競合で楽天が交渉権獲得!えんじ色に「縁ある」

2024年10月25日 05:24

野球

「20年に1人の遊撃手」明大・宗山 5球団競合で楽天が交渉権獲得!えんじ色に「縁ある」
胴上げされる楽天から指名された明大・宗山(撮影・木村 揚輔) Photo By スポニチ
 名前が次々と呼ばれても、楽天が交渉権を獲得しても、明大の宗山塁内野手(21)は無表情だった。後に「行ったことがない」と明かした仙台の球団に戸惑ったのか…。いや、ポリシーを貫いたからだった。
 「どこの球団になってもとにかく頑張るだけ。表情に出さないように平常心でいようと決めていた」と宗山は明かす。表情を崩したのはテレビ越しに森井誠之球団社長からメッセージを送られた後。「自分のドラフトでもあるけど、いろいろな選手が指名がかかるかどうか待っている」と気配りもあった。

 今ドラフト最多5球団が競合。無表情とは裏腹に内心はドキドキで「ホッとした」と笑顔で振り返る。会見では撮影用で用意されていた楽天のユニホームに袖を通し、帽子をかぶった。母校である広陵(広島)のスクールカラーと同じえんじ色。「縁があると思います」と感慨を込めた。

 「20年に1人の遊撃手」と称される逸材。楽天では村林が遊撃で今季135試合に先発したが打率・241の打撃が課題。「率の高さやヒットの数が自分の持ち味。ゆくゆくは首位打者、最多安打を目標にしたい」と語った宗山には打撃面での期待も大きい。2年春に打率・429で首位打者に輝くなど現在リーグ歴代8位の通算116安打。プロでも大学と同じ「3番を任されるようになりたい」と見据える。遊撃へのこだわりはあるが、出場機会を得られるなら「どこでも試合に出る」と決意も固い。

 明大からは15年連続でのドラフト指名となった。会見場にはこれまでにプロの世界で活躍した偉大な先輩たちの色紙が飾られている。宗山は色紙に「感謝」と記し、18年に他界した星野仙一氏の横に置いた。13年に楽天を指揮し、日本一に導いた大先輩だ。当時10歳だった宗山はテレビで観戦し、田中将が最後の打者を空振り三振に斬って日本一を決めて両腕を突き上げた瞬間を「覚えています」と言う。星野氏の色紙に大きく書かれた「夢」の文字を追っていく。

 宗山は「ファンから愛される選手を目指していきたい。開幕から試合に出て新人王が目標」と力を込める。杜の都に、新たなスター候補生がやってくる。(神田 佑)

 ≪宗山 森井社長、石井SDと対面「結果で応えたい」≫宗山は指名から約3時間後の午後8時に、楽天の森井社長、石井一久シニアディレクター(SD)らからあいさつを受け「結果で応えたい」と決意を新たにした。明大出身の森井社長は母校に駆けつけて「この興奮をいち早く伝えたかった。飛んできた。僕は一般的な学生だった。明大の伝統を培ってきた魅力あるプレーヤー」と絶賛。石井SDは「僕と違って爽やかですね」と言って笑わせた。

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