石原良純 今は亡き芸能界の恩人からの金言明かす 「スターに休みがあると思ってるの?」
2024年05月11日 14:45
芸能
三原との二人三脚で、新たな芸能生活が始まった。2人でテレビ局回りをする日々。良純の才能を信じ、素質を伸ばすためには何でもしてくれたという。「石原慎太郎の子供だから、文章は書けるはずでしょう?」と、コラム執筆の仕事を獲得。さらに、コメンテーターの仕事も。良純は「番組のコメンテーターってあるじゃん?あれも文章だからね。その時、それを要約して、その瞬間のキャッチボール。文章を書くのがすごく役に立ってる」と明かした。
良純のもう一つの代名詞といえば、気象予報士。気象予報士になるための家庭教師を用意してくれ、お天気キャスターとしてレギュラー出演にもつながった。観劇に興味を持てば、年間100本分ものチケットを用意。その熱心さが買われて、つかこうへいさんの舞台出演も決まった。すべて、三原さんの功績だった。
タレントとして多忙な日々を過ごす良純。ある時、「休み欲しいな…」とボヤくと、三原さんからこんな言葉が返ってきたという。「あんたね、スターに休みがあると思ってるの?スターは休むな!」。良純は「“休みがあると思ってるんですか?そういう職業なんですか?違うでしょう?あなた、この世界で生きるんだったら、スターでいなきゃダメでしょう?”って」と、三原さんの言葉を思い返し、「プロフェッショナルとして生きるということかな?」と心に刻んだという。
もちろん衝突もあった。「仕事してない時間って、仕事してない時間じゃなくて、次の仕事への時間という。“遊びに行ってもいいし、デートしてもいいけど、次の仕事に生きる時間にしなさい”と。だからケンカしたんだよ。うるさいじゃん?携帯は2本ぐらい折ったけど、固定電話は割れないんだよ」。ジョークをまじえながら回想。「向こうが真を突いて言ってくるから、絶対に俺が悪いんだけど…」と反省も口にした。
晩年、悪性リンパ腫を患った三原さんは、良純に病気を隠したまま、19年に死去した。良純は「僕らの年になると、出会いもあるけど、確実に別れもあるということも分かってきて、まだまだ三原がうるさいから一生懸命やんなきゃなって」とポツリ。天国の三原さんから見守られていることを忘れず、今も仕事に励んでいるという。