松本まりか 主演映画原作者からのサプライズの手紙に大号泣「罪深いことをしたと…」

2024年05月18日 15:47

芸能

松本まりか 主演映画原作者からのサプライズの手紙に大号泣「罪深いことをしたと…」
涙ながらに思いを語った松本まりか(撮影・小渕 日向子) Photo By スポニチ
 女優の松本まりか(39)が18日、都内で行われた映画「湖の女たち」(監督大森立嗣)公開記念舞台あいさつに出席した。
 この日、ダブル主演の福士蒼汰と浅野忠信、三田佳子といったモンスター級の俳優陣と登壇した。
 福士と松本は、刑事と取り調べ相手としてめぐり合い、支配する側と支配される側という、ゆがんだ関係を深めていく。

 松本は「公開されるのが怖くもありました」と第一声。「SNSにまだ書けていない作品です。自分の中でどうこの映画を表現したらいいのか、凄く難しい。この作品は人生の中でとても大切な作品。言葉に上手くできませんが、そんな気持ちです」とあいさつした。

 撮影を振り返り「本当にきつかった。出口が見えないし、答えが分からなかった」と告白。常に不安を感じていた松本を「監督はただひたすら信頼してくれた」という。その信頼が重荷に感じることもあったが、「覚悟を持って役者を信頼する、人を信頼する、作品をクルーを信頼するということを体感した」と語った。

 撮影が終わって、1年半がたち「“信じ切る”ということを私は今やろうとしています。この作品に関われた意味というものを実感している。美しいというものを美しいと思えるようになった。信頼するって凄く美しいな。生きる上でとても大事なものを教えてもらった」と感謝を伝え、「この映画を通して生きることが楽しくなった。やっと生きているという実感が持てるようになった」と自身の思いを一つ一つ言葉を選びながら紡いだ。

 本作について「圧倒的な映画作品を見た」「キャスティングの素晴らしさ、俳優や演出の力を感じた」と絶賛する原作者・吉田修一氏より、キャストにサプライズで届いた手紙が読み上げられた。

 主演の2人に向けた「今回のお二人の挑戦が生半可なものではなかったと思う。小説を遙かに超えたものものだった。人間の品性と生きることの可能性を見せてくれた。演じてくれてありがとう」という言葉に、感想を求められるも、熱い思いがこみ上げ言葉が出ない松本の目には光るものが。

 約30秒間、吉田氏の言葉を受け止め「本当に正直な話をすると、罪深いことをしたと思っていた」と語りはじめ、「自分には正直やり切れない。この作品を、この役を体現するにはあまりに自分は未熟すぎましたし、人間性も芝居も全部。大森監督、吉田さんの作品をどうしてもやりたかった。自分に必要な映画だったから。自分がただただやりたかったという欲求だけでやってしまいました」と大粒の涙を流した。

 表現する立場の人間として「影響力がある仕事をしているという自覚、安易に言葉にしないと言うことを大事に生きていかなければならないと思いました」と決意を語り、「この映画をたくさんの人に見てもらいたい」と望んだ。

 また、「隣で松本さんがいてくれたことがありがたくて。彼女は不器用なんだけど、熱いものをたくさん持っている。これが、この人のエネルギー、ピュアさ。人間的で美しいと思った。松本さんありがとうございました」と福士から感謝を伝えられると、再び号泣。「最後に、本当にきつかった1カ月半を回収してもらいました。本当に怖かったです」と松本の表情が緩んだ。

 続けて、「この映画をやって人間が持っている美しさを教えてもらいました。今、生きるのが本当に、39年の人生で初めて毎瞬毎瞬が充実して楽しく活き活きと生きることが出来ている。この映画に出会わなかったらたどり着けていないときっぱりと言える。皆さんの心にも届いて欲しいと思う」と笑顔で締めくくった。

 「日日是好日」、「星の子」、「MOTHERマザー」の大森氏が監督・脚本を務めた本作。全編にわたって観る者の理性と感性を激しく揺さぶり、比類なき衝撃的な映画体験をもたらすヒューマン・ミステリー。介護施設での殺害事件を発端に、恐るべき真実が暴かれる物語は、重層的な構造と壮大なスケール感で観る者を圧倒する。

この記事のフォト

おすすめテーマ

2024年05月18日のニュース

特集

芸能のランキング

【楽天】オススメアイテム