ガクテンソクが2代目王者 大会史上最多得点でザ・パンチ下す「最高ですね」 THE SECOND
2024年05月18日 23:05
芸能
昨年ファイナリストのテンダラーやジャルジャル、大ベテランのザ・ぼんちなどが決勝に進めず敗退。波乱続きの中、栄冠を勝ち取ったのはガクテンソクだった。1回戦では東京・国分寺に引っ越したよじょうの自慢を、奥田がことごとくこき下ろしていくネタで笑わせ、ラフ次元を288―255で撃破した。
金属バットとの準決勝では、よじょうが列挙していく歴史上の人物の名言の間違いを、奥田が次々と指摘するネタで勝負し、283―273で破った。奥田は「過去に全国大会に出させていただいた時も、ネタをまず1本以上やったことなくて。2本やれたのはありがたかった。もう1本…」と決勝へ意気込みを語っていた。
きっちり雪辱を果たし、迎えた大舞台だった。予選のノックアウトステージ16→8では、昨年敗れたマシンガンズを破った。先攻のマシンガンズがガクテンソクいじりをしてウケたのを受け、後攻でいじり返し。爆笑をさらった。タイマン方式、しかも後攻の利点を力に変えた。300点満点中、293点。驚異の大会史上最高得点をたたき出した。
アマチュア時代から注目された存在だった。05年にはアマとしてM-1グランプリ準決勝に進出。しかし、奥田は「そこが勘違いの始まりでした」と振り返る。何度挑戦しても、M-1は準決勝止まり。よじょうとの関係性も悪くなり、解散の話も出た。しかし、踏みとどまった。「相方が辞めようと言った時に、“俺らが(漫才を)やってたってことを誰も知らないのに、辞めたもクソもないやろ?”と。世の中の人に“あいつら、辞めたな”と思われるまではやろうと」(奥田)。足跡を記すまでは、意地でも続けたかった。頂点を手にしたが、奥田は「何者かにはならたんですけど、漫才は辞めません!」と、芸人続行を高らかに宣言した。
「40になっていろんな欲が消えて行っているけど、食欲とか…。でも賞レースで勝ちたいという欲だけが消えない」と奥田。関西では数々のレギュラー番組もあったが、後輩に託して昨年、意を決して東京へ進出。勝負の1年を経て、大輪の花を咲かせた。よじょうは国分寺市に居を構えたことを公表している。「一言だけ言わせて下さい。国分寺のみなさん、おめでとうございます!」と絶叫した。
「THE SECOND」は、結成年が16年以上で、M-1グランプリなどのメジャー賞レースへの出場資格を失った漫才師が狙う第2のチャンスとして昨年、創設された賞レース。昨年はギャロップが優勝。準優勝のマシンガンズの仕事が急増するなど、大きな影響力を示した。優勝賞金は1000万円。グランプリファイナルは1対1のノックアウト方式で行われる。観客100人が1~3点の持ち点で採点し、上位が次のラウンドへ進出した。
今年は133組がエントリー。グランプリファイナル出場コンビはハンジロウ、金属バット、ラフ次元、ガクテンソク、ななまがり、タモンズ、タイムマシーン3号、ザ・パンチの8組。
◇ガクテンソク ボケ・よじょう(42)、ツッコミ・奥田修二(42)により05年に結成。「学天即」から21年に改名。コンビ名は東洋初のロボット「學天則」から。しゃべくり漫才を得意とする。M-1グランプリは4度準決勝(05、15、16、20年)も決勝には届かず。キングオブコントは10、11、21年の準決勝が最高。15年、ytv漫才新人賞に優勝した。