伊藤叡王 叡王初戦を飾れず JT杯で稲葉八段に敗れる 小学2年で低学年の部優勝も凱旋星ならず
2024年06月29日 19:05
芸能
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その後、伊藤は竜、稲葉は馬を自陣へ引き付け、自陣を固め合って中盤から序盤へ局面が逆回転する。108手目、稲葉が5筋へ作ったと金が、伊藤王を守護する金矢倉を削った。44手目でお互いの大駒が成り合う急戦調の将棋はその後ちょうど100手、押し引きを繰り返す熱戦になった。
「早い段階で激しくなった。飛車を成り込んで、指しやすいかと思ったがその後、間違えた」
伊藤は31手目、飛車取りに打った自陣への角が思ったほど働かず、形勢を損ねたと後悔した。中盤は駒損を回復して盛り返した場面もあったが、「途中からダラダラしているだけになった」。自らを厳しく断じる言葉が印象的だった。
伊藤は小学2年生だった10年、プロ公式戦と同時開催された将棋日本シリーズこども大会東京大会低学年の部優勝者。以来14年。初出場となったプロ公式戦への凱旋を、白星で飾ることはできなかった。勝った稲葉は8月3日、永瀬拓矢九段(31)と福岡国際センターでの2回戦で対戦する。