梁石日さん死去 小説「血と骨」ベストセラー 映画主演ビートたけし「望まれた演技できたかどうか」

2024年06月30日 04:50

芸能

梁石日さん死去 小説「血と骨」ベストセラー 映画主演ビートたけし「望まれた演技できたかどうか」
梁石日さん Photo By 共同
 小説「血と骨」などで知られる作家の梁石日(ヤン・ソギル、本名・梁正雄=ヤン・ジョンウ)さんが29日午前、東京都内の病院で亡くなった。87歳。大阪市出身。葬儀は親族で執り行う。
 劇団「新宿梁山泊」代表で親交の深かった金守珍氏は「最後に会ったのは今年の元日。だいぶ痩せてはいたものの、普段通りに話していたので、まだまだお元気でいてくれると思っていたのに…」と肩を落とした。

 1936年に在日朝鮮人2世として生まれ、90年に韓国籍に。自らの出自や実人生をベースに人間の業や社会の不条理について描き続けた作家だった。

 大阪・高津高定時制時代は詩作に熱中した。事業の失敗などをへて、30歳過ぎから約10年間は東京でタクシー運転手をした。その体験をつづったのがデビュー小説「狂躁(きょうそう)曲」(81年)。崔洋一監督の映画「月はどっちに出ている」(93年)の原作としても注目を集めた。

 実父をモデルに暴力と欲望のままに生きる男を描いた「血と骨」(98年)はベストセラーに。04年に崔監督によって映画化された。主人公を演じたビートたけし(77)は「大変驚いております。その当時、望まれた演技ができていたか、いまだによく分かりません。ご冥福をお祈りいたします」と追悼した。

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