藤井棋聖 24年前半戦を総括 力戦型、振り飛車党、角換わり一本槍…「経験できたことがプラス」

2024年07月02日 11:16

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藤井棋聖 24年前半戦を総括 力戦型、振り飛車党、角換わり一本槍…「経験できたことがプラス」
棋聖位5連覇により永世棋聖を獲得して一夜明けの会見に臨む藤井聡太棋聖 Photo By スポニチ
 将棋の藤井聡太棋聖(21)=王将など7冠=が自身初の永世称号「永世棋聖」資格を史上最年少の21歳11カ月で獲得した第95期棋聖戦第3局から一夜明けた2日、対局会場だった名古屋市の万松寺で会見した。山崎隆之八段(43)の挑戦を3勝0敗のストレートで退けたシリーズを含め、24年の前半が終了。年初めの本社主催・第73期ALSOK杯王将戦以降、5つのタイトル戦を4勝1敗で消化した半年を振り返った。
 「山崎八段が力戦型を得意にしていて独創的将棋を指す。普段指さない将棋が多く、勉強になったし考えていても面白いと感じるシリーズ」とまず棋聖戦を回想。その他4つを含めて「それぞれのシリーズで違う戦型、展開になることが多かった。経験できたことがプラス」と23度目のタイトル戦で初の敗退を経験した叡王戦を含め、糧になったとした。

 確かに王将戦では、振り飛車党の菅井竜也八段(32)に4連勝、棋王戦と叡王戦では同学年の伊藤匠叡王(21)と相対した。フルセットになった叡王戦は全5局が角換わり一本槍だった。名人戦では豊島将之九段(34)と横歩取り、相掛かり、雁木(がんぎ)、横歩取り、四間飛車を指した。

 対戦相手が束になったかのように、未経験の研究手をぶつけてくる。叡王戦での2勝3敗の結果は「残念だったが、急所の局面でミスが出た。やっているとこういうこともあると引きずらず、これまでと大きく変わらず過ごせている」。その中で、早く済ませることができた切り替えが、棋聖戦へ結びついたとの分析だった。

 6日からは渡辺明九段(40)を挑戦者に迎える王位戦が開幕する。渡辺とは昨年度名人戦以来1年ぶりの番勝負。中4日で臨む第1局へ向けて「これからそちらへ向けて準備していくことになる」。棋聖戦を第3局で終えたことで、ダブルタイトル戦を回避できた。対渡辺に集中できる環境はできあがった。

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