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タダしい競馬の見方塾 ~新潟2歳S~

2021年09月02日 12:15

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タダしい競馬の見方塾 ~新潟2歳S~
新潟2歳ステークスを制したセリフォス Photo By スポニチ
 キャリア豊富な競馬記者Aがレース結果を詳しく解説する「タダしい競馬の見方塾」。今回は29日に開催された「新潟2歳S」編。
 セリフォスが2戦目でGⅢを制した。直線を向いて迷わずインを突き、グッと前に出た。逃げたオタルエバーが馬体を寄せてきても、ひるむことなく、そして並ぶ間もなく前に出たあたりに、相当な瞬発力と勝負根性を感じさせた。その迫力にオタルエバーが気圧され、外に逃げていったほどだ。

 川田騎手は「内に行きたがるところがあるので内ラチに寄せた」と説明した。納得だ。川田と中内田厩舎は強い絆で結びついているが、馬のことをよく知るからこそ、馬の癖に対応した作戦がとれる。これは大きなメリットだ。

 中内田師は、このレースにセリフォスを含めてこれまで3頭を出走させ、3頭とも優勝。つまり3戦3勝だ。理由を考えてみる。3頭とも中京で新馬戦を勝ち、2戦目でここを選択した。左回りへの適性を確認して、同じ左回りの新潟戦をチョイスしたことが分かる。そして、3頭とも2歳離れした闘争心を持っていた。16年ヴゼットジョリーは新馬戦、4角でポジションを落としたが直線で懸命に巻き返して勝った。17年フロンティアは初戦で逃げたが、アドマイヤアルバが迫ったところで明らかにもうひと伸びして逃げ切った。そしてセリフォスはデビュー戦、直線を向いてからのフットワークが明らかに他馬よりパワフルだった。新潟2歳Sを勝てる馬は、デビュー間もないキャリアでも、走りに気持ちをぶつけることができる馬だと想像する。そして、そういう馬に仕上がるよう中内田厩舎がトレーニングしているのではないかと推察する。

 次走以降は、さらにメンバーレベルも上がるが、決め手を生かす競馬ができれば引き続き、上位争いだろう。ダービーを見据える期待馬だ。

 ♤競馬記者A スポニチSIVA運営に携わる競馬記者。取材歴は20年超のベテランで、メディア出演実績も多数。本人いわく「運だけは人一倍」。

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