スポニチAI競馬予想SIVA
タダしい競馬の見方塾 ~エリザベス女王杯~
2021年11月19日 18:10
ギャンブル
野心を持った馬が多くいると、レースは厳しくなる。
シャムロックヒルがハナを切ったが、外からロザムールが結構厳しくプレッシャーをかけた。1000メートル通過は59秒0。平均よりやや速い。その直後の馬群に目が行った。ウインマリリン、レイパパレ、アカイトリノムスメの人気どころが固まっていた。前2頭の動きを見ながら進める絶好ポジション。だが、そこにライバル同士が固まっては逆効果。プレッシャーのかけ合いとなる。にらみ合う上位人気3頭。精神的に早めに消耗していった。
そんな隙をズバッと突いたのがアカイイトだ。スタートは悪かったが、向正面ではいつでも動き出せるよう、外に構えた。距離損もあるが動きだしのタイミングを逃さないことを重視した幸騎手の作戦。これがハマる。4角手前で上昇。4角では7番手の外から悠々とアカイトリノムスメをパス。そのままVゴールに飛び込んだ。
岡浩二オーナーの勝負服と幸騎手。思い出したのはヨカヨカだ。熊本県産馬として初めてJRAの重賞(北九州記念)を制したが、左第1指節種子骨の骨折で電撃引退。残念でならなかったが、こうして同じ勝負服で幸騎手がお立ち台に立つのだから何だか運命じみている。ヨカヨカが赤い糸をもたらしたのではないかと思える。
競馬というものは、いろいろつながっているのだと改めて感じた。
♤競馬記者A スポニチSIVA運営に携わる競馬記者。取材歴は20年超のベテランで、メディア出演実績も多数。本人いわく「運だけは人一倍」。