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タダしい競馬の見方塾 ~2021 大阪杯~

2021年04月05日 16:15

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タダしい競馬の見方塾 ~2021 大阪杯~
重馬場の中で行われた大阪杯 Photo By 提供写真
 キャリア豊富な競馬記者Aがレース結果を詳しく解説する「タダしい競馬の見方塾」。今回は4日に開催された「大阪杯」編。21年春のGⅠ戦線でも、記者Aの鋭い分析をお届けします。
 残念ながら雨にたたられた大阪杯。いや、「残念ながら」という表現は正しくないかもしれません。雨が降り、馬場が悪化する中で行うのも、また競馬だからです。関係者と話をすると「雨が降ったから(馬場が悪くなったから)負けた」という人は、ほとんどいません。レース直後は、そう話しても、いつまでもその結果を引きずる人は皆無です。雨が降ることも運命であり、それは出走馬全て同条件と受け止めているからです。

 話がそれました。この雨と馬場悪化(重馬場)を生かし切ったのが勝ち馬レイパパレでした。スタートはひと息でしたがハナへ。1000メートル通過は59秒8。これは速い。前半から速くなったことでコントレイルの位置は9番手。グランアレグリアはまずまずついていきましたが5番手。ともに3角過ぎで一気に上昇する必要が出て、早めに負荷が掛かる競馬になりました。

 最大のポイントは4コーナーです。パトロールビデオを見れば一目瞭然ですが、レイパパレの川田騎手はコーナーをインぴったりに回った後、直線を向いて斜めに走り、馬場の4分どころへと持ち出しました。「このくらいの雨なら、インはこのくらい水を含む。この箇所が一番我慢できる」という川田騎手の情報分析力はさすがです。また、絶妙なリードを保ち続け、問題なく外に移動できたこともさすがです。後続に詰められていたら、ここまで大胆に動けません。全てを計算し尽くしての4馬身差快勝でした。

 6戦6勝での頂点。前走チャレンジCでは行きたがる面を見せたレイパパレでしたが、馬場が悪かったことで、そちらの方に気が向いて、うまく折り合えたという面はあるかもしれません。母の父クロフネから雨馬場への適性を受け継いだということもあるでしょう。母シェルズレイも、母の母オイスターチケットも、母の父クロフネも全て2月をもって解散した松田国英厩舎の管理馬でした。レイパパレを管理する高野友和師は松田国厩舎の出身。師匠から素晴らしい血統を引き継いだということですね。

 2着モズベッロはコントレイル、グランアレグリアが動いた時にワンテンポ遅らせた分、最後にひと伸びがありました。今回は調教での最後の踏ん張りも良く、体調は上がっていました。

 3着コントレイルは16キロ増でしたが、そこまで太くなく、成長も十分に感じました。皐月賞をやや重馬場で勝ちましたが、やはり雨はひと息ですね。フットワークが昨年のダービーあたりとは全く違いました。4着グランアレグリアは休み明けで6キロ減。そこまで完調ではないのかなと思いましたが、この条件で4着ならまずまずでしょう。良馬場なら2000メートルも持ちそうな感触はありました。

 ♤競馬記者A スポニチSIVA運営に携わる競馬記者。取材歴は20年超のベテランで、メディア出演実績も多数。本人いわく「運だけは人一倍」。
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