日の丸は「70点」石原裕子さんファッションチェック
2012年07月29日 06:00
五輪
50年前の東京五輪に戻ったようなイメージに、ファッション評論家の石原裕子さんは「最近の大会の中でも、特におもしろみに欠けた。今なに時代?と思うくらい」とバッサリ。「及第点を60点とすると70点くらい」と辛口の評価だ。
00年シドニーは森英恵氏(86)による「虹色マント」、04年アテネは高田賢三氏(73)による花柄など、奇抜さが目を引いた。故石岡瑛子さんによる08年北京の衣装も、一見地味な濃紺ブレザーからカラフルな生地がのぞく趣向があった。それだけに「お行儀良すぎ。守りに入って精悍(せいかん)さがない」と指摘。「シャツに隠し模様を入れたり工夫はあるが、よく見ないと分からないのが残念。日本人の遊び心のなさが出た感じ」
一方で、パーカに金、インナーに銀をあしらった英国に「インパクトある色をカジュアルでおしゃれにまとめたセンスは技あり」と大会No・1の評価。「品の良さが光った米国、シックなイタリア、勇ましいジャマイカも印象に残った」と話した。
▼ドン小西氏(ファッションデザイナー) 日本の服装は良くも悪くもなく70点。五輪の開会式は国の主張や文化を伝える絶好の機会なのに何も感じられなかった。一方の英国は、国旗のユニオンジャックカラーを使わない、白にゴールドという配色が潔かった。伝統に迎合しない未来の国の姿を表しているようだ。