平岡拓晃 心が折れそうになった時の母の告白
2012年07月29日 07:17
五輪
08年の北京五輪で敗れた後、さらに不幸は続いた。同年11月に右脇腹の骨肉腫が発覚し、心が折れそうになった。そんな時、手術に付き添った母は息子の変化を感じ取っていた。「ヒロ(平岡)の様子がおかしくて、このままじゃダメになると思った」。戦う息子には黙っていた乳がんを告白した。
「やっぱり俺には柔道しかない。ちゃんとロンドンを目指す」。昨年3月に真汐夫人と結婚。だがあえて、今年に入ってからは母をつくば市内の自宅に呼び、食事の管理を頼んだ。雅子さんは「きっと私を安心させるために呼んだんだと思う。私は息子に生かされているような気がする」と言う。4年前と同じ過程で、違う結果を。平岡の思いが込められていた。