山県100М準決敗退も自己新10秒05「世界と距離縮まった」
2016年08月16日 05:30
五輪
決勝進出を逃し、言葉とは裏腹に表情は浮かなかった。ただし持ち味は発揮した。号砲反応タイム0秒109はこの組最速。「スタートと中盤がある程度通用するんだと思った。準決勝で世界との距離は縮まったと思う」と手応えも得た。
2大会連続で力を出し切ったのは、内臓をかきむしられるような思いの果てだ。重圧がかかればかかるほど「夜、寝られないんですよ」という。目をつぶればスタートラインが浮かぶ。「そこをうまく走れるか」。再生しては巻き戻し。止められないイメージ動画の繰り返しに陥る毎日だ。
「頭がおかしくなりそうだから違うことを意識しています」
趣味の釣り動画を眺めて気を紛らわす。次は18日(日本時間18日深夜)の400メートルリレー予選。眠れぬ夜を乗り越え、限界の扉を開く。