オーストラリアの“ジャイキリ”の夢は散る 前回王者フランスに1―4の力負け

2022年11月23日 06:04

サッカー

オーストラリアの“ジャイキリ”の夢は散る 前回王者フランスに1―4の力負け
先制したものの4失点で敗れたオーストラリアイレブン(AP) Photo By AP
 【W杯1次リーグD組   オーストラリア1―4フランス ( 2022年11月22日 )】 アジア勢の“ジャイアントキリング”よ、もう一度。そんな夢はカタールの夜に儚くも散った。オーストラリアは2回の優勝経験を誇るフランスに地力の差をまざまざと見せつけられ、1―4で敗戦。同じ日の昼にサウジアラビアがアルゼンチンを破った大番狂わせの再現とはならなかった。
 オーストラリアが前回大会優勝国の出鼻をいきなりくじいた。前半9分、FWレッキーが右サイドを崩してクロスを供給。遠いサイドでフリーになったFWグッドウィンの一撃で先制した。22分には相手のミスからボールを拾ったFWデュークが強烈なミドルシュート。惜しくも枠を外れたが、会場からはどよめきが起こった。

 ただ、押し込まれる展開が続く中で我慢の限界は思ったよりも早くやってきた。同27分、CKのこぼれから再びクロスを送られ、マークにつききれずにヘディングでゴールネットを揺らされた。さらに5分後には自滅で勝ち越される。自陣不覚でミスからボールロスト。それを拾われて安易に失点した。

 後半も守勢に回った。ボールを支配されて自陣でプレーする時間が長く、タレント軍団の分厚い波状攻撃をぎりぎりで耐え続けた。しかし、相手の背番号10によって決壊してしまった。23分、左サイドからクロスを上げられると中央で頭で合わせられて2点差にされた。さらに26分には右サイドを切り裂かれて致命的な4失点目。直後の28分に18歳でW杯デビューとなったFWクオルとFWマビルを投入して反撃を試みたが力及ばず、終了の笛が会場に響いた。

 ケニアの難民キャンプで南スーダン出身の両親の間に生まれ、多民族国家を象徴する存在となっているマビルが「フランスの選手だって同じ人間だ。彼らのレベルが高いが、敬意を払いすぎてはいけない。それは戦う前に負けることを意味するからだ」と話していたように、“サッカールーズ”は勇敢に戦った。次戦は26日にチュニジアと対戦。06年ドイツ大会以来の16強へ、流れを掴む白星をあげたい。

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