陵侑、最長不倒で予選3位 絶好調21歳「下の風に乗れた」

2018年02月17日 05:30

ジャンプ

陵侑、最長不倒で予選3位 絶好調21歳「下の風に乗れた」
全体3位で予選を突破した小林陵侑 Photo By スポニチ
 【平昌冬季五輪   男子ジャンプラージヒル予選 ( 2018年2月16日 )】 個人ラージヒル(ヒルサイズ=HS142メートル)は16日に予選が行われ、個人ノーマルヒル7位入賞の小林陵侑(21=土屋ホーム)は最長不倒の143・5メートルを飛び、127・6点の3位で本戦に進んだ。史上最多8度目の冬季五輪出場の葛西紀明(45=土屋ホーム)は122・5メートルの104・2点で22位。竹内択(30=北野建設)は27位、小林潤志郎(26=雪印メグミルク)は37位で、日本勢は17日の本戦へ4人そろって進出した。
 絶好調の21歳が大舞台で輝きを放った。向かい風に乗って豪快に飛距離を伸ばすと、ヒルサイズを1・5メートル越える最長不倒の143・5メートル。観衆から大歓声が上がり、右拳を握りしめるガッツポーズも飛び出した。

 予選1、2位の選手より1・35メートル高い位置からスタートしたとはいえ、「下の風に乗れた。楽しかった。(全体的に)いい流れで納得のいくジャンプ。ヒルサイズ越えはW杯を回っていても、そうはない」と自画自賛。3位通過には「明日この風が来てくれたらな」と笑わせた。土屋ホームの監督でもある“師匠”葛西からは普段は「あまりガッツポーズはするな」と禁止令を出されているが、この時ばかりは自然と出るほど会心の飛躍だった。

 今季の序盤は苦しんだ。W杯では予選落ちも2度。しかし、「シーズンを通してアプローチに気をつけてやってきた」と徐々に助走路の滑りを改善した。初戦の個人ノーマルヒルで7位入賞を果たすと、この日も堂々の3位通過。もはやフロックではない。葛西も「凄いですね。風も良かったけど、だいぶ大舞台で結果を出せるようになってきた。自信もついてきている」と愛弟子の活躍に笑みがこぼれた。

 名前の「陵侑」は、両親が「小高い丘、高い位置から物事を見て、懐深く、重みのある話ができる人間になってほしい」という願いを込めて命名した。さらなる高みへ。表彰台からの景色を眺めるため、「ワンチャンあると思う。2本そろえるのは難しいかもしれないが、自分のジャンプができるように頑張る」。前回14年ソチ大会で師匠が獲得した銀に続く、2大会連続の個人ラージヒルのメダルに挑戦する。

 ◆小林 陵侑(こばやし・りょうゆう)1996年(平8)11月8日生まれ、岩手県八幡平市出身の21歳。5歳でスキーを始め、小1から本格的にジャンプを開始。12年2月に全日本中学校大会で史上2人目のジャンプと複合の2冠を達成。盛岡中央高までは複合との二刀流で、15年4月の土屋ホーム入社後からジャンプに専念。16年からW杯に参戦。1メートル73、60キロ。

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