【船木和喜 分岐点】“流れを持ってる”小林陵 踏み切り直後から満遍なく恩恵

2018年02月17日 08:40

ジャンプ

【船木和喜 分岐点】“流れを持ってる”小林陵 踏み切り直後から満遍なく恩恵
全体3位で予選を突破した小林陵侑 Photo By スポニチ
 不思議なもので、試合や大会の「流れ」というのは存在する。今大会、日本でその流れを持っているのは小林陵選手だ。予選全般は選手に有利な向かい風。小林陵が特別強い風に恵まれたわけではないが、踏み切り直後から最後まで満遍なく恩恵を受けた。攻める気持ちが強く、テレマーク姿勢が遅れたことで、飛型点はもったいなかったが、普通に入っていれば予選首位もあっただろう。
 あおりを食ったのは、それ以降の日本の3選手だ。最長不倒となった小林陵の飛距離でスターティングゲートが下がり、助走スピードが落ちた。兄の小林潤選手と比較すると差は2・4キロにも及んだ(小林潤86・6キロ、小林陵89・0キロ)。踏み切り直後の風に恵まれなければ飛距離は伸ばせないところで、葛西、竹内両選手も飛距離を伸ばすのが難しかったと思う。

 ただし、小林陵選手が証明してくれたが、世界と比較しても向かい風を生かす技術は、日本に分がある。平昌は緩い追い風が特徴だと思っていたが、ここ数日は向かい風。決勝も同様の条件なら、日本勢に表彰台のチャンスはあると見ている。 (98年長野五輪スキージャンプ2冠)

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