蝉川 アマ国内最少61!史上6人目Vへ30人抜き“泰果チャージ”首位タイ急浮上

2022年09月25日 05:20

ゴルフ

蝉川 アマ国内最少61!史上6人目Vへ30人抜き“泰果チャージ”首位タイ急浮上
アマ新記録となる61をマークした蝉川(撮影・井垣 忠夫) Photo By スポニチ
 【男子ゴルフツアー パナソニック・オープン第3日 ( 2022年9月24日    兵庫県 小野東洋GC=7113ヤード、パー72 )】 首位に6打差の33位から出た蝉川泰果(せみかわ・たいが、21=東北福祉大4年)がアマチュアの国内ツアー最少ストロークを2打更新する61を叩き出し、通算16アンダーの首位に急浮上。目標とする史上6人目のアマチュア優勝に王手をかけた。ツアー12勝の宮本勝昌(50=シーミュージック)と2週連続優勝を目指す大槻智春(32=真清創設)が蝉川とともに首位を並走している。
 裏街道の10番から出たアマチュアの蝉川が並みいるプロを向こうに回して驚異の30人抜き。4月の関西オープン2日目に続く2度目の首位に躍り出た。

 「伸ばし合いが凄いのに、武器のドライバーを使えないんじゃ勝負にならない。OB打っても仕方ないと覚悟を決めて打ってます」

 出だしから恐怖心を捨て思い切り1Wを振り抜いた。10番で第1打をグリーン手前まで運び、24ヤードの第2打を70センチに寄せてバーディーを奪うと15番では248ヤードの第2打を3Iでピン右手前1メートルに運んで会心のイーグル。前半を31で折り返して上位陣に取り付いた。

 後半のアウトに入ってもその勢いは止まらず、上がりの3連続を含む6バーディー。キャディーと「俺らも目指すか」と話題に乗せた、前日、山下美夢有が記録した国内女子最少ストローク60には届かなかったが、ツアー自己最少記録を3打更新。石川遼が19年(兵庫・東広野GC)に記録した62(9アンダー)の大会最少ストロークも塗り替えた。

 4月の関西オープンで初の最終日最終組を経験。しかし、結果は77と崩れて3位から17位に。試合後は人目もはばからず号泣した。その悔しさをバネに、6月の下部ツアーで史上5人目のアマチュア優勝。8月の世界アマチュアチーム選手権では個人戦2位に入った。この日の1Wの飛距離は316ヤードで全体3位。フェアウエーキープ率は85・714%で同1位。ひと夏で体重は4キロ増えて飛距離も15ヤード増。春に見せたひ弱さは今はない。

 「啓太はいい物差しであり、目標です」。目指すは同世代最強のライバル・中島が昨年のこの大会で達成したアマチュアV。その中島から「明日18番グリーンで待ってるよ」とホールアウト後、声を掛けられた。負けるわけにはいかない。

 ◇蝉川 泰果(せみかわ・たいが)2001年(平13)1月11日生まれ、兵庫県加東市出身の21歳。プラスチックのクラブで1歳からゴルフを始める。大阪・興国高を経て東北福祉大へ。同大では主将。17年関西ジュニア優勝。21年関西アマチュア優勝、日本学生2位。同年12月にナショナルチーム入り。今年6月の下部ツアーでアマチュア優勝。8月の世界アマチュアチーム選手権個人戦で2位。1メートル75、77キロ。得意クラブは1W。夢は兵庫教大付小5年の時にテレビ番組で宣言した「世界4大メジャー制覇」。

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