堀川隆延氏　途中出場の流が完敗ムード一掃　特長見せた随所のギアチェンジ

2023年07月16日 05:14

ラグビー

堀川隆延氏　途中出場の流が完敗ムード一掃　特長見せた随所のギアチェンジ — ＜日本代表・オールブラックスXV＞後半、ボールを持ち出して突っ込む流にレフェリーも逃げ惑う（撮影・篠原岳夫） Photo By スポニチ

【ラグビーリポビタンDチャレンジカップ2023第2戦日本代表27－41オールブラックス・フィフティーン（ 2023年7月15日熊本・えがお健康スタジアム）】【堀川隆延・深掘り】敗れたものの、攻撃面で自信を得る一戦になったはずだ。細かいパスを使って勢いを生むのが日本のスタイル。オールブラックスの予備軍という強い相手に、そのスタイルがしっかり通用した。ハンドリングミスをなくせば、もっとトライを生み出せる。

　完敗ムードを変えたのは、途中出場の流の存在によるところが大きい。ペナルティーでの速攻でトライを生んだように、テンポアップとスローダウンを使い分けるなど、ギアチェンジがうまい選手。先発した斎藤にはない特長をしっかり発揮した。前半からスクラムでプレッシャーをかけ、相手FWを疲弊させて反撃につなげたFW陣の奮闘も称えたい。

　インパクトを残した点では途中出場の長田も光った。彼の良さはランコースが真っすぐではなく、斜めであること。ディフェンスラインの穴を面で抜きに行くところは他のCTBにはない特色で、フィジカルもしっかり通用していた。

　改善が必要なのはキック後のバックスペースのカバーとディフェンスだ。特にディフェンスでは前半12分までにイージーなトライを2本許し、14点差負けの要因となった。W杯で優勝するという目標を立てた以上、もっと殺気立ったディフェンスを見たい。（静岡ブルーレヴズ・ヘッドコーチ）