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車いす男子シングルス・小田 4大大会連勝 ウィンブルドン初V まだ17歳「シャンパン開けられたら…」

2023年07月17日 04:30

テニス

車いす男子シングルス・小田 4大大会連勝 ウィンブルドン初V まだ17歳「シャンパン開けられたら…」
車いすの部男子シングルス決勝でアルフィー・ヒューエットにストレート勝ちし、初優勝を果たした小田(共同) Photo By 共同
 【ウィンブルドン選手権最終日 ( 2023年7月16日    オールイングランド・クラブ )】 車いすの部男子シングルス決勝で第1シードの小田凱人(ときと、17=東海理化)が第2シードのアルフィー・ヒューエット(25=英国)にストレート勝ちし、初優勝を果たした。全仏オープンに続き、4大大会2連勝とした。17歳69日での制覇は男子で大会最年少記録となった。
 両手を広げ、目をつぶって勝利をかみしめた。小田は「本当に幸せ。(4大大会で)2回連続で優勝できて、自信も芽生えた」と誇った。

 地元英国のヒューエットを応援するファンが詰めかけた大一番に、強い精神力で立ち向かった。第1セットは1―4の劣勢から5ゲームを連取し、第2セットは0―2から一気に6ゲームを奪う。「思い切ってプレーすることに力を注いだ」。強烈なショットで流れをつかみ、積極的に前に出て攻めの姿勢を貫いた。

 国枝慎吾さんは昨年、5度目の出場でようやくつかんだタイトルだった。小田はこう助言されたという。「守備をしちゃいけない」
 健常者男子の「芝の王者」ロジャー・フェデラーさん(スイス)から国枝さんが受けたアドバイスと同じように、機動力が生かしにくい芝コートの攻略法を授かっていた。

 コート上のスピーチでは17歳だけに「シャンパンを開けられたらよかったんだけど、炭酸水かな」と英語で冗談めかすと、敵地のスタンドから喝采を浴びた。今後の目標にはパリ・パラリンピック金メダルと4大大会全制覇を合わせた「生涯ゴールデンスラム」を掲げ「まだ完璧ではない。もっと積極的に、もっと速くなる」と貪欲に話した。

 ◇小田 凱人(おだ・ときと)2006年(平18)5月8日生まれ、愛知県出身の17歳。9歳で左股関節に骨肉腫を発症、車いす生活に。10歳で競技を始め、15歳でプロ転向。昨年の全仏オープンで4大大会に初出場し、今年の全仏の男子シングルスで4大大会史上最年少優勝。

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