スクワットの効果が出ない“NG”なやり方【筋トレ初心者あるある】

2023年08月21日 09:00

スクワットの効果が出ない“NG”なやり方【筋トレ初心者あるある】
スクワットは下半身の代表的なトレーニングなので、家で行う筋トレメニューとして行っている人も多いでしょう。しかし、姿勢やフォームなどを正しく行うことは意外と難しく、間違った方法で行うと、膝や股関節、腰を痛めたり、トレーニン […]

スクワットは下半身の代表的なトレーニングなので、家で行う筋トレメニューとして行っている人も多いでしょう。しかし、姿勢やフォームなどを正しく行うことは意外と難しく、間違った方法で行うと、膝や股関節、腰を痛めたり、トレーニング効果が半減してしまうことも。

今回は、運動が苦手な人も安全に行うことができる「正しいスクワットのポイント」をご紹介します。

よくある間違ったスクワットの姿勢

膝から動いている

まずスクワットの間違いで多いのは、膝から動くこと。

膝を曲げ伸ばしするだけの、ただの屈伸運動のようになっている人がいますが、それはNGです。

すべての動きは「股関節」から始まります。イスに腰かけるのと同じで、お尻を後ろへ突き出すように股関節から動きます。

初めてスクワットをする人、正しいスクワットがわからない人は、イスに座る姿勢チェックから行ってみてください。

イスに座り、イスから立つ動作のチェックです。パーソナルトレーニングでも、このような座り方、立ち方の指導をしていきます。

膝がつま先より前に出ている

骨盤が後ろに傾いた、いわゆる猫背の姿勢になっています。

このタイプの人は、ハムストリングス(太もも裏の筋肉)や大殿筋(お尻の筋肉)が硬く、膝や足首などの関節に負担をかけるスクワットをしていることに。

ハムストリングスが硬く膝が前に出やすい人は、ストレッチをしておくとよいでしょう。

つま先が上がっている

骨盤が前に傾きすぎて、上半身も前に倒れやすい姿勢になっています。足首・腓腹筋(ふくらはぎの筋肉)が硬いことで、股関節に負担がかかってしまいます。

ハムストリングスが軟らかい人や腹筋が弱い人、女性に多いタイプです。

足元が安定しない、足指が浮いてしまうという人は、足指をほぐしたり、力を入れて足指を反らしたり曲げたりすることで、浮いていた足指が踏み込みやすくなります。

スクワットを行うときのチェックポイント

伸ばすべき筋肉をしっかり伸ばす

ハムストリングスや大殿筋・腓腹筋など、伸ばすべき筋肉がしっかり伸びているか意識しましょう。

腕は前に伸ばすか、胸の前でクロス、または頭の後ろへ

腕は前にまっすぐ伸ばすか、胸の前でクロス、または頭の後ろに手を添えます。

猫背になりやすい人は、頭の後ろに手を添える姿勢がおすすめです。

背中はまっすぐ、肩甲骨を寄せて行う

背中は丸めず、まっすぐ伸ばし、肩甲骨を寄せて下げます。猫背になりやすい人は、背筋をまっすぐ伸ばすのも一苦労でしょう。

その場合、丸まった肩甲骨まわりを先にほぐしておくと姿勢が作りやすくなります。

股関節→膝関節の順で上体を下げる

股関節→ヒザ関節の順で動き、上体を下げます。

上がるときは、逆にヒザ関節→股関節の順で動きます。動作に関しては、動画でチェックすると分かりやすいでしょう。

スクワットの種類とやり方

スクワットにも種類があります。トレーニングレベルや効かせたい部位などによって使い分けましょう。

ノーマルスタンススクワット

腰幅に足を開いて立ち、つま先はやや外向きで、つま先と膝の向きを揃える

大腿四頭筋(太もも前側の筋肉)をメインに、大殿筋、ハムストリングスなど下半身の大きな筋肉から、ふくらはぎの腓腹(ひふく)筋・ヒラメ筋など小さな筋肉まで鍛えることができます。

股関節の柔軟性も高まります。

なお、膝がつま先より内側・外側にずれないように注意しましょう。

ワイドスクワット

足幅をノーマルよりも広めにして、つま先を外に45度くらいに開く。膝の向きもつま先に揃える

股関節を外に開くことで内転筋(太ももの内側)、腸腰筋(股関節の奥にある筋肉)、中殿筋(お尻の上のほうで腰骨の横あたり)にも効きます。

足幅を広くすることで安定しやすいのが特徴です。

ワンレッグスクワット

片足でバランスをとりながら立ち、腰からゆっくりと下げていき膝が軽く曲がるまで下げていきます

体の中でも特に大きな筋肉である大腿四頭筋。ここを鍛えることで代謝が上がり、カロリー消費をしやすい体になり太りにくい体に変化していきます。

スプリットスクワット

前後に足を開いて、前の膝を曲げ、上体を真下に下ろしていく

股関節に的を絞って行うスクワットです。

足の左右差がわかりやすく、グラつきやすいほう(弱いほう)を多めにするとよいでしょう。膝が内側や外側に向かないように注意します。

ブルガリアンスクワット

ベンチや椅子などに後ろ向きで立ち、片足の先を乗せる

お尻を中心に鍛えるスクワットです。足の開きが小さいと、お尻ではなく太ももの前側に効いてしまうので注意が必要です。

スクワットの深さにも種類がある

また、上体を下げていく深さにも種類があります。

地面と太ももが平行になるくらい下げる「パラレルスクワット」、それより膝の角度が浅い「ハーフスクワット」。基本のスクワットは「パラレルスクワット」で、大腿四頭筋、ハムストリングス、大殿筋など下半身の筋肉をバランスよく鍛えます。

「ハーフスクワット」は大腿四頭筋への効果が弱くなり、大殿筋メインになります。また、もっとも負荷の高い「フルスクワット」は、完全にしゃがみ込む深さで行います。

正しいスクワットを行うには「体幹」も必要

スクワットのメインは下半身のトレーニングですが、上半身も背筋をまっすぐ伸ばし安定させなければいけません。

そのためには、体幹の筋肉も必要です。体幹の弱い人は、先に体幹トレーニングをしてあげると、スクワットが安定しやすくなります。

お腹、背中、お尻にもぐっと力を入れて、抜けないようにするのも大切なポイントです。

[著者プロフィール] 
大熊美智代(おおくま・みちよ)
フリーライター&エディターとして美容健康、エクササイズ、グルメ、旅行など執筆・編集を手がける。2009年より新体操ワールドカップ元日本代表・ピラティスインストラクター松本宗子主宰のMTKウェルネスパートナーズ認定講師として活動。現在、よみうりカルチャー錦糸町、セントラルフィットネスクラブ、ヨガピス越谷レイクタウンなどでピラティス、ヨガ、パーソナルトレーニング等の指導を行う。編書に『マタニティ&ベビーピラティス』『ピラティスエクササイズ』(共に小学館)『千葉麗子のインテグラル・ヨーガ』(ローカス)等がある。ラーメン、かき氷、猫が好き
【Instagram】@kuma_48anna

<Edit:松田政紀(アート・サプライ)>

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