データで見るバスケ男子の進化 3点シュートの影で2点シュート成功率45・9%から57・1%にアップ

2023年09月04日 05:30

バスケット

データで見るバスケ男子の進化 3点シュートの影で2点シュート成功率45・9%から57・1%にアップ
今年6月、イチロー氏(右)との写真を投稿したホーキンソン(本人インスタグラムから)
 3戦全敗に終わった21年東京五輪から2年。日本はバスケットボール男子W杯で3勝して、パリ五輪切符を獲得した。日本はどう進化したのか。データ(2日現在)で振り返ると、3点シュートの成功率は東京五輪よりも下がっていたが、守備を外に引き寄せて空いたスペースを突いたことにより平均得点はアップ。まるでチーム最多得点を挙げたホーキンソンが憧れるイチローばりの“広角打法”で3勝を挙げた。
 ホーバスジャパンの代名詞といえば3点シュート。5人全員が3点シュートラインの外に位置するファイブアウトを採用し、誰もが狙っていく。フィンランド戦、カボベルデ戦の富永やベネズエラ戦の比江島が次々と沈めていったシーンは印象的だった。

 東京五輪と比較して、日本の1試合平均得点は4・9点増えて83・2点(32カ国中16位)となった。3点シュートの平均試投数も32・6本(同5位)で4・6本増えた。だが、成功率は31・3%(同24位)で、目標としていた40%に届かないどころか、東京五輪の34・5%よりも下がった。3点シュートの成功本数は0・5本の微増でしかない。意外なことに3点シュートでの得点が増えたわけではないのだ。

 得点のデータで大きく変わったのは2点のシュート成功率。45・9%から57・1%に向上した。ホーバスジャパンでは「ロングツー」と呼ばれる難しいミドルシュートは極力打たない。3点シュート以外はゴールに近いエリアでのシュートを狙う。5人が外に広がっているため、中は空いており、ガード陣がそこへドライブを仕掛け、レイアップや、中に入ってきた選手へパスする合わせのプレーでシュートに行くことも重要な得点パターンだ。河村はスピードを武器に積極的に仕掛けて、自らシュートに行き、パスも出した。平均アシスト数はランク4位の7・6本。チームの狙い通り、河村のドライブから着実に加点していたことがうかがえる。

 そして、もう一つ大事なのはフリースローの試投数。10・7本から19・6本に増えた。これは得点ランク8位(21点)のホーキンソンの働きが大きい。フリースローは1試合平均9本もらった。3点シュートも打てるが、インサイドの柱としてゴール近辺で体を張って、ファウルをもらう泥くさいプレーが光っていた。

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