玉ノ井親方が注目する次代の横綱候補「大の里は新十両の中で、ここまで一番力を出し切っている」

2023年09月13日 16:38

相撲

玉ノ井親方が注目する次代の横綱候補「大の里は新十両の中で、ここまで一番力を出し切っている」
<大相撲秋場所4日目>審判を務める二所ノ関親方(左)の前で天照鵬を寄り切りで破る大の里(右)(撮影・西海健太郎) Photo By スポニチ
 【大相撲秋場所4日目   ○大の里(寄り切り)天照鵬● ( 2023年9月13日    両国国技館 )】 新十両の大の里が全勝対決となった天照鵬を下し、初日から4連勝を飾った。
 先場所、新入幕で優勝争いを盛り上げた伯桜鵬と同じように、大きな可能性を秘めた逸材だ。1メートル92、176キロの恵まれた体は、スケールの大きさを感じさせる。

 天照鵬戦は右差し狙いで当たって、まわしは取れなかったが、左からおっつけて、そのまま寄り切った。大きな体は最大の武器。それを生かし、右を差したりのぞかせたりすることができれば、相手の体は簡単に浮いてしまう。

 ただ、気になるのは身長が高い分だけ、差し手が相手の上から入るところだ。上から入れようとすると、相手にいなされたり、横から攻められた時に自分の形に持っていくのが難しくなる。そうなった時にどう対応するかが、今後の課題だろう。

 勝負を決めるのが速く、長い相撲も少ないため、序盤は疲れも感じないだろう。ただ、気付かないうちに疲れはたまる。そのうち思うように体も動かなくなる。初めて15日間の勝負を経験する新十両の時は特にそうだ。

 順調に勝ち星を伸ばせば、相手も必死になって弱点を研究してくる。大の里同様に上背があって、背中越しに相手を持ち上げるような大きな相撲で注目された北青鵬も、最近は簡単に右を差せなくなり、まわしも取れなくなった。

 大の里は北青鵬よりも立ち合いの当たりが良いため、その点では不安は少ない。ただ、今の段階ならまだ現状の相撲で大丈夫だが、さらに上を目指していくためには、もっと下半身を鍛えて、重心を低くして相撲を取る必要があるだろう。(元大関・栃東)

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