若元春 福島パワー6連勝 地元からの応援団に応えた 役力士唯一2敗

2023年09月18日 04:44

相撲

若元春 福島パワー6連勝 地元からの応援団に応えた 役力士唯一2敗
玉鷲(左)をはたき込みで破る若元春(撮影・郡司 修) Photo By スポニチ
 【大相撲秋場所8日目 ( 2023年9月17日    両国国技館 )】 若元春は勝っても一切表情を緩めなかった。「相手の相撲になってしまった。左四つに組まないと」。得意の左が差せず、玉鷲の突っ張りを下からあてがって応戦して左からいなしてはたき込み。自分の形に持ち込めなかったことを悔やみ、反省の言葉が次々と出た。「納得したら成長が止まる。足りないと思っている方が頑張れる」。現状に満足しない向上心が好成績につながっている。
 この日、父・大波政志さんら約50人の応援団が福島から駆けつけた。「ありがたいことに地元は盛り上がってくれている」。8月後半に行った部屋の合宿では最高で800人と連日多くのファンが見学に訪れ、地元の相撲熱の高さを感じたという。自身の活躍で沸く福島へ「応援を力に変えて頑張りたい」と思いを込めた。

 活躍を届けたい人は身近にもいる。春場所で右膝前十字じん帯断裂の大ケガを負って長期休場が続いている弟の若隆景だ。番付は関脇から十両まで落ちたが、今場所中も朝稽古で一丁押しを行うなど九州場所での完全復帰へ向け必死にリハビリを続けている。弟を思いやる兄は「今まで散々刺激をもらってきたので、今度は刺激の恩返しを」と勝ち続ける姿を見せていく。

 役力士で唯一2敗を守り、平幕2人を追う展開に。成績次第では大関獲りの可能性も残す後半戦へ、まずは「最低限のハードル」とする2桁勝利を目指す。星数よりも内容を追い求める姿勢は、自称する「現実主義」というより「完璧主義」。飽くなき向上心で連勝街道を突き進む。

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