西川哲のゴルフ新理論 中級編~目指せ90切り~③ ドライバー編「重心の考え方」

2023年10月27日 12:00

ゴルフ

西川哲のゴルフ新理論 中級編~目指せ90切り~③ ドライバー編「重心の考え方」
西川哲のゴルフ新理論 中級編~目指せ90切り~③ ドライバー編「重心の考え方」 Photo By スポニチ
 右腰が右にスライドする動きをスエーと呼びますが、インパクトでの再現率を高めたいなら、やはり修正する必要があります。西川哲プロによれば、スエーを防ぐポイントは右股関節の動かし方にあるとのこと。正しく動かすことにより、トップ・オブ・スイングにも好影響を与えると言います。スエーを防ぎ、正しい重心位置でバックスイングを行いましょう。パートナーはティーチングプロのジミー常住氏です。  【動画で見る・西川哲のゴルフ新理論 中級編~目指せ90切り~③
 常住 アベレージゴルファーの悩みに、バックスイングでのスエーがあります。修正方法を教えてもらえますか?

 西川 その前に、なぜスエーが発生するかについて説明しましょう。実は男性ゴルファーよりも、女性ゴルファーなど非力な人にスエーは多く見られます。なぜなら腕に力がないので体でクラブを持ち上げようとする際に、右腰が右にスライドするからです。

 常住 確かに体の右サイドを使うと、どうしても右腰が右へスライドしますね。

 西川 体の構造上、腰が右へスライドすると、重心のバランスをとろうとして、上半身は左へ傾きます。要するに左肩が下がった状態です。この形からバックスイングを行っても、左肩は回らず、左足に体重が多く乗ったままトップ・オブ・スイングを迎えます。すると、ダウンスイングでは体重が右足に乗り、インパクトでは窮屈な姿勢になります。当然、ボールをジャストミートできないため、ミスショットの確率が高くなります。

 常住 ボールに力が伝わらないので、余計に飛ばなくなりますね。

 西川 そうなんです。そこでスエーを防ぐ方法ですが、まずは両膝を曲げた状態でアドレスします。バックスイングの始動は右股関節を右下に移動しながら行います。すると、重心のバランスをとろうとして左肩が前に出てきます。そのときの形がまさにバックスイングで左肩が体の正面にくる理想的な形になるわけです。

 常住 わざわざ肩を回す意識を持たなくてもいいわけですね?

 西川 正解です。アベレージゴルファーは肩を回そうとするあまり、手だけでクラブを上げがちですが、右股関節の上に上半身を乗せていれば、自然と肩が回るので、ボディーターンにもつながります。この動きを身につけるとスエーもしませんし、バックスイングでしっかりパワーをためることもできるので、飛距離アップにもつながります。

 常住 注意点はありますか?

 西川 できるだけ両膝、特に右膝をアドレスの位置から動かさないようにすること。膝の角度を変えないことです。

 常住 膝の角度を変えるとどうなりますか?

 西川 バックスイングで右膝を伸ばしてしまうと、左足に重心が乗るので、ダウンスイングでは右足に重心が乗りやすくなります。やはりインパクトが詰まった形になるので、ミスショットの原因となります。右膝の角度をキープしたままクラブを上げるのは苦しいかもしれませんが、ここを我慢できるようになると、トップ・オブ・スイングの形も良くなるだけでなく、スエーの防止、正しい重心移動にもつながります。ワンランク上のゴルフを目指すためにも、右膝の角度をキープするように心がけましょう。

 (取材協力・バーディ赤坂24)

 ◇西川 哲(にしかわ・てつ)1968年(昭43)5月2日生まれ、東京都出身の55歳。12歳でゴルフを始め日体荏原高時代に日本ジュニア優勝。88年プロテストにトップ合格。91年マルマン・オープンでツアー初V。通算3勝。18年からシニアツアーに参戦。今季から女子プロの植竹希望を指導している。

 ◇ジミー・常住 本名・常住治臣(つねずみ・はるおみ)1981年(昭56)12月15日生まれ、東京都出身の41歳。日本プロゴルフ協会(PGA)会員。

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