関東学生アメフト連盟 異例、計時ミスを謝罪 立大逆転勝ち結果維持も「適切に判断していれば早大勝利」

2023年10月27日 19:44

アメフト

関東学生アメフト連盟 異例、計時ミスを謝罪 立大逆転勝ち結果維持も「適切に判断していれば早大勝利」
アメリカンフットボール Photo By スポニチ
 関東学生アメリカンフットボール連盟は27日、公式サイトを更新。15日に行われた1部リーグ・早大-立大戦で審判による計時ミスがあり、混乱を招いたことについて謝罪した。
 サイトでは経緯について説明し、「まずはこれにより両チームの選手、学生スタッフ、チーム関係者の皆さま、そして会場で観戦されていた方々や配信を視聴されていた方々ら多くの皆さまに混乱を招き、ご迷惑をお掛けしたことを、試合の主催者として心からお詫び申し上げます」と謝罪。試合の勝敗については25日に開催した臨時理事会で協議し、立大勝利の結果を変更しないと発表した。

 問題となったのは、第4クオーター残り15秒から、6点を追う立大がパスを成功させてダウンを更新した場面。

 プレーはインバウンズで終了したと判定され、レフリーのレディーフォープレーのシグナルで残り8秒から計時が再開した。しかし、立大がプレーを開始しなかったため試合終了となる直前でレフリーが時計を止めた。「レフリーは場内に『本来は計時が回り続ける状況だが、時計を止めたため、残り1秒から試合を再開する』と説明。両チームのベンチにも説明した上で、残り1秒から試合を再開」したといい、結局立大がタッチダウンパスを決め、トライのキックも成功させて21-20と逆転勝ちした。

 連盟は、すでに試合は消化されたものの「審判クルーが適切に判断して動いていれば早稲田大学の勝利で終わっていたはずだったことに鑑み、当連盟が審判業務を委託している日本アメリカンフットボール審判協会関東審判部に対して事実関係の調査と報告を求めました」とし、関東審判部の報告書の抜粋を公開。

 報告書によると、審判部は「試合終了間際に誤ってレフリータイムアウトを課してしまう事態が発生しました」と報告。

 計時再開の際、「ボールデッドを判定したラインジャッジ、ボールをサクシーディングスポットへセットしたアンパイヤ、および計時再開のシグナルを出したレフリーの3名は、これらの状況を正しく理解し、伝え、そのオフィシエイティングに誤りはありませんでした。ところが、当該状況を理解していなかった1名の審判員が、アウトオブバウンズでのボールデッド判定と勘違いし、計時の再開は誤操作であると判断したため誤ってレフリータイムアウトを課した」と説明した。

 協議の上、「1名の審判員が計時停止の際に目視した残り時間が1秒であった、との申告を基に『残り時間1秒からレフリーのシグナルで試合を再開する』という判断をしました」とし、公式規則にのっとった判断を下した。「しかしながら、審判員の誤ったオペレーションにより停止させる必要のない計時を停止させ、本来であれば終了していたはずの試合を終了させず、プレー可能な状況を作り出してしまったこと、結果として勝敗が入れ替わるという甚大な影響の要因となった」とした。

 連盟は審判部から、審判の1人が誤ってタイムアウトを課したことについて反省を聞いた上、立大勝利の結果を変更しないと決定。

 再発防止に向けて関東審判部に対して要望書を出すことを決め、早大と立大の指導者には理事長が謝罪して説明を行った。「今回のような事態を二度と繰り返すことのないよう、関東審判部に提出する要望書では、審判員のさらなる技能向上や質の向上、試合中における審判同士の密なコミュニケーションやミスが発生した場合の対処方法の改善などを強く求める予定です」と結んだ。

 この1戦をめぐっては、勝敗が全日本大学選手権出場権の行方を左右しかねないだけに「疑惑の残り1秒」としてファンの間でも疑問の声が挙がっていた。

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