ダイエットには砂糖より「蜂蜜(はちみつ)」!その効果とメリット

2023年11月20日 09:00

ダイエットには砂糖より「蜂蜜(はちみつ)」!その効果とメリット
甘くて美味しいだけでなく、健康や美容面にも優れた「蜂蜜(はちみつ)」。ボディメイクを行う人の間で注目を集めているのは、蜂蜜がダイエットの味方になるということです。 自然の贈り物である蜂蜜が、どのようにして体重管理をサポー […]

甘くて美味しいだけでなく、健康や美容面にも優れた「蜂蜜(はちみつ)」。ボディメイクを行う人の間で注目を集めているのは、蜂蜜がダイエットの味方になるということです。

自然の贈り物である蜂蜜が、どのようにして体重管理をサポートするのか。「はちみつの栄養と効果的な食べ方を山田養蜂場の人に聞いてみた」から紐解いていきます。記事内の回答者は山田養蜂場R&D本部R&Dサービス開発室室長の松﨑英典(まつざき・ひでのり)さんです。

蜂蜜は砂糖と比べるとカロリーが低い

──はちみつのカロリーと栄養素について教えてください。はちみつの種類にもよると思いますが、平均などあれば教えていただきたいです。また、太りにくいなど成分面での特徴もあれば知りたいです。

「はちみつのカロリーは、ティースプーン1杯(4g)あたり約12kcalです。それに対し、 砂糖の主成分であるショ糖は4gあたり約16kcalであり、同じ量で比べたとき、はちみつのほうがローカロリーです」(松﨑さん)

──カロリーが気になるのですが、ダイエット中は控えたほうがよいでしょうか。

「お砂糖よりはカロリーが低いため、普段のお食事と調整しながらご使用いただくのがよいかと思います。同じ糖分を摂取するのならば、お砂糖よりはちみつがおすすめです。先述の通り、はちみつは単糖類であるブドウ糖と果糖を多く含むため、速やかに吸収され体内に蓄積されません。そのうえビタミン、ミネラルなど、さまざまな栄養分も含まれます」(松﨑さん)

参考例:
カロリー比較(100g あたり)
はちみつ⇒329kcal
砂糖⇒391kcal

蜂蜜は血糖値を上げにくい食品である

「はちみつは、血糖値を上げにくい食品であることが研究によりわかっています。さまざまな種類の蜂蜜の GI値(食品を摂取したときの血糖値の上がりやすさの指標)を調べたある研究論文で、多数のはちみつが低 GI食品(GI値55以下)であることが示されています(※1)。一方で、砂糖の主成分であるショ糖のGI値は110と別の研究論文で報告されています(※2)」(松﨑さん)

(※1)The American journal of clinical nutrition 76.1 (2002): 5-56.
(※2)Diabete & Metabolisme, 1994, 20.3: 291-296.

蜂蜜はすぐにエネルギーになり、栄養も豊富

「はちみつの主成分は、ブドウ糖(グルコース)と果糖(フルクトース)です。この2つは『単糖類』と呼ばれ、これ以上分解される必要がないため、体に入るとすばやく吸収され、すぐにエネルギーに変換されます。そのため、胃腸への負担も軽くすみます」(松﨑さん)

──すみやかに栄養補給をしたいときは、甘いものの中でもはちみつがよさそうですね。

「はちみつの主成分であるブドウ糖は、脳の唯一のエネルギー源です。朝起きたときや勉強・仕事のときなど、頭を働かせたいタイミングで摂るのがおすすめです。はちみつは、天然の甘味料としてはもちろん、健康食品としても世界各国で利用されてきました。エネルギー源となる糖分をはじめ、ビタミン B1、B2、C などのビタミン類、カルシウム、鉄などのミネラル類、必須アミノ酸を含むアミノ酸、酵素、有機酸、ポリフェノールなど非常に多くの有用成分も微量ですが含まれています」(松﨑さん)

蜂蜜は睡眠サポートにもおすすめ

──ほかにはどんなメリットが考えられますか?

「一般論として、はちみつは眠りをサポートすると言われています。不眠の原因は生活リズムの乱れや心理的影響などさまざまありますが、ストレスホルモンの分泌も原因のひとつと考えられています」(松﨑さん)

朝、夜のはちみつミルクで睡眠の質が向上

「朝、夜9時にはちみつとミルクを混ぜたものを飲用することで、睡眠の質が向上したというヒト試験のデータ(※3)があります」(松﨑さん)

(※3)研究概要:被験者68名を対象に 34名ずつの2群に分け、一方には何も投与せず、もう一方にはミルク 150mL小さじ約4杯(30g)の蜂蜜を混ぜたものを 1日2回、3日間摂取させました。その後、問診票にて睡眠の質を評価した結果、はちみつとミルクを摂取した群では有意に睡眠の質が向上しました(Clin Nutr ESPEN. 2018 Dec;28:132-135.)。

1回あたりの量の目安、食べるタイミングなど

──1回あたりどれくらいの量を摂るのがおすすめでしょうか。

「お料理などで砂糖の代わりに使用される場合についてご案内します。はちみつの甘さ(舌で感じる甘さ:甘味度)は、砂糖の倍近い甘味を感じることができ、はちみつのほうが少量の使用で満足していただけます。料理に使う際には砂糖大さじ2杯≒はちみつ大さじ1杯といったところでしょうか」(松﨑さん)

──推奨の摂取タイミングはありますか?

「お好みのタイミングでお召し上がりいただくのがよいと思います」(松﨑さん)

──毎日食べたほうがよいのでしょうか。また、どれくらいの期間続ければ効果を実感しやすいなど目安はありますか?

「医薬品とは違い、あくまで天然の甘味料です。ご自身のライフスタイルにあわせてはちみつを取り入れることをおすすめします」(松﨑さん)

はちみつの効果を下げない食べ方

──熱いコーヒーに入れる、湯気の立つホットケーキにかけるなど、熱を加えても大丈夫でしょうか。

「ビタミンなどの栄養素や酵素をしっかり摂りたいとお考えの場合は、加熱をせずにそのままお召し上が りいただくことがおすすめです(※4)。あたたかいお飲み物に入れて召し上がられる場合は、50℃くらいまで冷ましてから入れることをおすすめいたします」(松﨑さん)

「はちみつを含め、食品に含まれるビタミンや酵素はそれぞれ性質が異なり、熱に弱いものがあれば強いものもあるため、加熱することではちみつに含まれるすべての栄養素や酵素が壊れるわけではないと考えております。しかし、中には、長時間にわたって高温で加熱することで、その働きや量が減少してしまうものもあるため、高温での加熱は避けてください」(松﨑さん)

(※4)酵素については、一般的に体温くらいの温度で一番働きが活発になると言われており、60℃くらいの温度でその働きが失われる(失活)と言われているため、酵素の働きを残しておきたい場合は、50℃以下で、できるだけ短時間の加熱がおすすめ。

参考例:
ビタミンC       60℃、1時間の加熱で約50%は残ると言われている。
酵素(アミラーゼ)  50℃、40分の加熱で約50%は残ると言われている。

<Edit:編集部>

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