元十両の32歳・千代嵐が引退 両膝の大ケガも…最長ブランク50場所ぶり関取復帰果たした不屈の男

2024年01月20日 21:10

相撲

元十両の32歳・千代嵐が引退 両膝の大ケガも…最長ブランク50場所ぶり関取復帰果たした不屈の男
<初場所7日目>現役最後の相撲を取り終えた千代嵐 Photo By スポニチ
 【大相撲初場所7日目 ( 2024年1月20日    東京・両国国技館 )】 日本相撲協会は20日、元十両・千代嵐(32=九重部屋)が引退届を提出し、受理されたと発表した。
 西幕下16枚目の千代嵐はこの日、神崎(24=武隈部屋)に敗れて0勝4敗で負け越しが決まった。取組後に引退届を提出。支度部屋の前では、同学年で同時新十両(11年秋場所)だった元関脇・琴勇輝の荒磯親方と握手を交わした。

 小学生の頃から九重部屋に通って稽古していたという千代嵐は、中学卒業後に正式に入門して07年春場所で初土俵を踏んだ。17歳で幕下昇進を果たし、20歳だった11年秋場所で新十両に昇進。しかし、その後は左膝前十字靱帯断裂などのケガに苦しみ、13年名古屋場所を最後に関取の座から遠ざかった。一時は序二段まで番付を下げたが、22年初場所で昭和以降最長ブランクとなる50場所ぶりの十両復帰を果たした。

 22年名古屋場所以降は幕下生活が続き、23年6月には右膝を手術。師匠の九重親方(元大関・千代大海)から叱咤激励の言葉を受け、同年秋場所では初日から6連勝して幕下優勝にあと一歩のところまで迫った。

 力士生活17年。今場所が通算100場所目だった。関取在位6場所で、最高位は東十両10枚目。両膝のケガに苦しみながらも、不屈の闘志で這い上がる姿は多くの感動を与えた。

 ◇千代嵐 慶喜(ちよあらし・よしのぶ)本名=渡邉慶喜。1991年(平3)7月12日生まれ、千葉県木更津市出身の32歳。小1から相撲を始め、木更津市立岩根中2年時に全中16強、3年時に全国都道府県中学生大会8強。柏市相撲スポーツ少年団所属として関東などの大会でも活躍した。15歳で九重部屋に入門し、07年春場所で初土俵。11年秋場所で新十両。序二段転落を経て、22年初場所で50場所ぶりの十両復帰を果たした。最高位は東十両10枚目。通算成績370勝298敗71休。1メートル73、149キロ。

おすすめテーマ

2024年01月20日のニュース

特集

スポーツのランキング

【楽天】オススメアイテム