宮城野部屋の松井奏凪人「先輩を見習っていく」伯桜鵬と同じ道へ新弟子検査体格基準クリア

2024年03月02日 15:06

相撲

宮城野部屋の松井奏凪人「先輩を見習っていく」伯桜鵬と同じ道へ新弟子検査体格基準クリア
新弟子検査を受検した宮城野部屋の松井奏凪人(撮影・前川 晋作) Photo By スポニチ
 大相撲春場所(10日初日、エディオンアリーナ大阪)の新弟子検査が2日、大阪市内で行われ、受検した27人全員が身長1メートル67、体重67キロ以上(中学卒業見込み者は1メートル65、65キロ以上)の体格基準をクリアした。内臓検査の結果に問題がなければ春場所初日に合格が発表される。
 昨年の国体ベスト8で幕下最下位格付け出し資格を持つ松井奏凪人(かなと、19=宮城野部屋)は、1メートル71、118キロで体格基準をクリア。「やっとスタートラインに立てたかな」と実感を込めた。

 鳥取城北高3年時には全国高校総体の個人戦で準優勝、団体戦で優勝と大活躍。団体戦の決勝では、2―2で迎えた大将戦で埼玉栄の高山瞬佑(現三段目・豪ノ湖)を押し倒しで破った。卒業後は1年間母校でコーチを務めながら稽古を積み、1年先輩の落合哲也(現十両・伯桜鵬)の父が経営する有限会社野田組所属で社会人の大会にも出場。昨年の国体で個人戦ベスト8に入り、幕下最下位格付け出し資格を獲得した。

 鳥取城北高卒業後に付け出し資格を得ての宮城野部屋入りは、伯桜鵬と同じ道。「高校時代からよくしてもらっていて、稽古やトレーニングでもアドバイスいただいてます。尊敬する先輩が近くにいるので、しっかり見習っていきたいです。あそこまで完璧にはできないかもしれないけど、近づけるように食らいついていきたいです」。憧れの先輩の背中を負っていくことを誓った。

 宮城野部屋は元幕内・北青鵬による暴力事件の影響で、宮城野親方(元横綱・白鵬)が師匠の立場を外れて玉垣親方(元小結・智乃花)が師匠代行を務めている状況。春場所後は伊勢ケ浜一門預かりとなっており、部屋の存続は不透明な状況だ。

 その中で有望な新弟子の入門。番付発表前日の2月25日から大阪の宿舎に合流し、27日からは伯桜鵬や幕下力士らの胸を借りて稽古を積んでいるという。「兄弟子たちにも優しくしてもらっているので、けっこう慣れてきました」。騒動の影響も少なからずあると思われるが「自分のやることをしっかり集中してやるだけ」と冷静に話した。

 春場所は幕下最下位格付け出しで初土俵を踏む。昨年9月に付け出し制度が改定されて以降では同資格の適用第1号。「幕下最下位格」から初土俵を踏むのは、「15枚目格付け出し」が新設されるより前の2000年名古屋場所の對馬竜太(元小結・岩木山=現・関ノ戸親方)以来24年ぶりとなる。

 なお、大阪で新弟子検査が行われるのは4年ぶりだった。ここ3年はコロナ感染対策のため、卒業式の時期と重なる春場所では前相撲を行わず場所後に新弟子検査が行われていた。

 ◇松井 奏凪人(まつい・かなと)2004年(平16)10月12日生まれ、福岡県宇美町出身の19歳。小4で相撲を始め、宇美中から鳥取城北高へ相撲留学。3年時に全国高校総体個人戦準優勝、団体優勝(大将で出場)。国体少年の部個人戦4位、団体優勝(大将で出場)。卒業後は母校でコーチを務め、有限会社野田組所属で社会人の大会に出場。23年国体成年の部8強。全日本選手権32強。1メートル71、118キロ。

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