新十両・風賢央「1場所でも早く追い抜けるように」尊富士ら同学年ライバルたちに強い対抗心

2024年03月27日 18:11

相撲

新十両・風賢央「1場所でも早く追い抜けるように」尊富士ら同学年ライバルたちに強い対抗心
新十両昇進を果たした風賢央(左)と師匠の押尾川親方(撮影・前川 晋作) Photo By スポニチ
 日本相撲協会は27日、エディオンアリーナ大阪で夏場所(5月12日初日、東京・両国国技館)の番付編成会議を開き、阿武剋(23=阿武松部屋)、塚原改め栃大海(24=春日野部屋)、風賢央(24=押尾川部屋)の3人の新十両昇進が決まったと発表した。風賢央はこの日、大阪市平野区の宿舎で昇進会見を行った。
 初土俵から丸2年。順調な出世に思えるが「やっとなれたかな」と感想を述べた。「同級生が活躍しているのを見る中で足踏みしているところがあった。大卒で他の人たちより遅く入ってきているので焦りがあった」。ここまでの2年間の思いを明かした。
 22年夏場所の序ノ口デビューから7場所連続勝ち越しで十両昇進目前の幕下6枚目まで番付を上げるも、そこから3場所連続負け越し。「どうやっても勝てない時期があった。その間にライバルたちがどんどん上がっていくのを見てもどかしい気持ちがあった」という。今年の初場所で勝ち越し、全勝すれば十両に昇進できる15枚目以内へ番付を戻した。そして春場所「何も考えずに自分の相撲に集中したら結果がついてきた」と7戦全勝の幕下優勝で関取の座を手中に収めた。

 アマチュア時代にしのぎを削った同学年の力士たちへのライバル意識を強く持っている。「今場所幕内で優勝した尊富士関や高校(3年時)の国体決勝で戦った王鵬関、豊昇龍関、琴勝峰関…数挙げればたくさんいる。自分もその仲間入りというか、それ以上の結果を残すために地道に努力していきたい」と気合を込めた。

 特に、春場所で新入幕優勝の歴史的偉業を成し遂げた尊富士とは高校時代に2度対戦して1勝1敗、大学時代にも2度対戦して1勝1敗と実力は拮抗していた。今では差をつけられている分「もちろん悔しい思いしかない。1場所でも早く追い抜けるように頑張っていきたい」と幕内昇進を見据え「自分も幕内優勝してみたい気持ちもある」と大きな夢を描いた。

 元関脇・豪風の押尾川親方が22年2月に部屋を興してから初の関取誕生。師匠は「大学(中大)の後輩でもあるので、預かるにはそれ相応の責任を感じていた。良い環境をつくりたいと思ってやってきたので、よかったです」と愛弟子の昇進を喜んだ。

 この日、風賢央の母・住木るみさんも会見を見守った。幕下優勝を決めた春場所13日目も現地観戦していたという。一つの親孝行を果たした24歳は「まだまだ十両になったばかり。これからがスタートだと思っている」と気を引き締めた。

 ◇風賢央 厳太(かぜけんおう・げんた)本名=住木厳太。1999年(平11)6月4日生まれ、愛媛県西予市出身の24歳。春日館道場で小3から相撲を始め、愛媛・野村高3年時に国体準優勝。中大2年時に東日本学生体重別135キロ以上級3位。全日本選手権16強。4年時に全国学生選抜大会16強。押尾川部屋に入門し、22年夏場所で序ノ口デビュー。同場所、6勝1敗で決定戦を制して序ノ口優勝。24年春場所で幕下優勝。1メートル86、154キロ。

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