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身長1メートル60の琴元村が前相撲で初勝利 秀ノ山親方「小さくて運動神経ある子の方が育てやすい」

2024年05月15日 11:22

相撲

身長1メートル60の琴元村が前相撲で初勝利 秀ノ山親方「小さくて運動神経ある子の方が育てやすい」
<夏場所4日目>山田(右)を攻める琴元村(撮影・久冨木 修)  Photo By スポニチ
 【大相撲夏場所4日目 ( 2024年5月15日    東京・両国国技館 )】 今場所の新弟子検査に合格した10人のうち、付け出し2人と外国出身者1人を除く計7人による前相撲の2日目が行われた。
 体格基準の撤廃により12年ぶりに復活した二次検査(運動能力テスト)で合格した身長1メートル60、体重68キロの琴元村(15=佐渡ケ嶽部屋)が山田(19=二所ノ関部屋)を破って“初白星”を挙げた。

 前日は実力者の日大出身・宮崎(22=境川部屋)に一方的に押し出されたが、この日の相手は相撲未経験で身長1メートル73、体重75キロの同じく小兵。立ち合い右に動いて泳がせて送り出し、わずか2秒で勝負を決めた。国技館の本土俵での白星は、大きな相手を破った映像がSNSで拡散されて注目を浴びた5年前(当時小4)の白鵬杯以来。「うれしいです」と素直に喜び「まだ体が小さいので、体を作って確実に勝てるように頑張ります」と気を引き締めた。

 琴元村を小学生時代からスカウトした部屋の秀ノ山親方(元大関・琴奨菊)はこの日、土俵下の審判として愛弟子の初勝利を見届けた。「うれしいですね。元村なりの相撲ができてよかった」と安どの表情。「まだ体もできていないし、勝ち負けは関係ないからそんなに焦らず」と今後の成長を期待した。

 また、身長1メートル60の戦後最小兵力士という体格についても言及。「体が大きいのも武器だが、小さいのも武器。細くて小さくて運動神経ある子の方が育てやすいかな」と持論を展開した。史上最強横綱の白鵬(現・宮城野親方)が入門時に体重62キロしかなかったというのは有名な話。「体作りをして3年後、5年後に芽が出るように。元村なりの相撲を一緒に追究していこうと思います」と今後の育成を見据えた。


 ◇琴元村 康誠(こともとむら・こうせい)本名=元村康誠。2008年(平20)8月14日生まれ、佐賀県武雄市出身の15歳。地元の北方相撲クラブで小2から相撲を始める。小4時に「琴奨菊チーム」として出場した白鵬杯で技能賞。冨山大翔(現・鳥取城北高1年)を破った取組の動画がSNSで拡散され、テレビでも取り上げられるなど大きな話題を呼んだ。武雄市立北方中3年時に全中団体戦8強(中堅で出場)。今年2月、白鵬杯中学生の部で3回戦進出。佐渡ケ嶽部屋に入門し、新弟子二次検査(運動能力テスト)で合格。1メートル60、68キロ。

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