大田ガッチガチ!2三振 ホロ苦デビュー

2009年02月15日 06:00

野球

大田ガッチガチ!2三振 ホロ苦デビュー
紅白戦 5回無死一・二塁、大田泰示が見逃し三振に倒れる。後方左から原監督、尾花コーチ
 実戦デビューは手も足も出なかった。巨人の大田泰示内野手(18)が14日、宮崎での春季キャンプで行われた初の紅白戦に白組の「5番・三塁」で先発出場したが、3打数無安打2三振。第3打席は下手投げの会田の前にすべて見逃しの3球三振に仕留められた。15日の紅白戦も先発出場予定。17日には1、2軍制に振り分けられるため、大物ルーキーは目標の開幕1軍へ、早くも最初の試練を迎える。
 打席の中で完全にフリーズしていた。大田はバットを出すことすらできなかった。5回無死一、二塁の絶好のチャンスで回ってきた第3打席。下手投げの会田の前に見逃し三振に倒れた。
 「3球とも同じコース、高さに来たのに…。カットできないといけませんね」。すべて外角のゾーン。3球目はボール気味の厳しいコースだったが、見えていないのは明らかだった。
 高校通算65発、松井秀の背番号55を引き継いだ男として注目を集めた実戦デビュー。だが、晴天のサンマリンスタジアムは3度、ため息に包まれた。第1打席は内海の直球を引っ掛けて三ゴロ。4回は栂野のスライダーに空振り三振に倒れた。「あまりバットを振れなかった。課題すら見つからなかった」。左腕、速球派右腕、下手投げとタイプの違う3投手の前に全10球でスイングできたのは3度だけだった。
 前夜は午後9時に就寝し、睡眠はたっぷり9時間以上。朝の散歩中にはファンからバレンタインデーのチョコレートを4個もらい笑顔を見せた。しかし、キャンプ14日目にして初めてサンマリンスタジアムに足を踏み入れると「いつもと環境が違った」と空気にのまれ、勝負する前から負けていた。先頭で迎えた2回の初打席は守備から慌ててベンチへ戻ったが、防具やバットの準備に追われ、内海の投球練習が目に入らない。そして小走りで打席へ。狙い球も定まらない。4回も先頭打者で入った。「準備という部分で、もう少ししておけば打てたんじゃないかと思う。早くベンチへ帰って準備をすれば、スイングを2、3回できたはず」。悔しさとともに反省が口を突いた。
 課題の三塁の守備でも1失策。ただ、18歳の新人にとって今はすべてが経験。ネット裏で見つめた原監督は「輝いた目で打席に立ちサードを守る。これが原点。5年10年たっても今の気持ちで戦ってもらいたい」と結果については語らず、篠塚打撃コーチも「何が足りないか感じてくれればいい」と期待した。
 15日に行われる紅白戦でも先発で出場する予定。現在のABC3班制から、17日からの1、2軍制振り分けに向けた第1関門となる。「試合勘は分かりました。きょうとは違う(プレーを見せる)ので、見ててください」。大田は自分に言い聞かせるように言った。

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