【甲子園】愛工大名電　14点大勝に倉野監督「びっくり」　エース有馬は左足つるも志願の続投で8回2失点

2022年08月07日 14:46

野球

【甲子園】愛工大名電　14点大勝に倉野監督「びっくり」　エース有馬は左足つるも志願の続投で8回2失点 — ＜星稜・愛工大名電＞力投する愛工大名電先発の有馬（撮影・藤山　由理） Photo By スポニチ

【第104回全国高校野球選手権　1回戦愛工大名電14―2星稜（ 2022年8月7日甲子園）】愛工大名電が今春センバツ8強の星稜と対戦。14‐2で下し、2018年以来4年ぶりの初戦突破を果たした。14得点はチームとしては甲子園春夏通じて最多得点となった。

　初回から猛打を見せつけた。星稜先発のマーガードの立ち上がりを攻め立て、4番・山田が先制の2点適時打を放つなど4安打2四死球。バントなしで5点を奪った。2回も重盗に、山田の2打席連続適時打と止まらず5点追加。4回にも有馬、市橋、美濃の3連打で3点、6回には相手の悪送球を誘って1点と着実に得点し、リードを広げた。

　15安打14点の大勝に、倉野光生監督は「非常にバットが振れて、愛知大会決勝もこんな感じで立ち上がりからバット振ったんですが、中盤まで10安打して1点しかとれなかった。きょうは効率よく点数がとれるバッティングできた」とうなずき、「甲子園っていうのはなかなか打たせてくれない所だとずっと思っていたが、今年の選手たちはよく甲子園でこれだけヒットが出るんだなと。選手の思わぬ力にびっくりしました」と振り返った。

　投げてはエースで5番の左腕・有馬が6回に左足をつるアクシデントに見舞われた。アイシングなどで治療を施して復帰すると、8回まで2失点と粘りの投球。9回は元中日の岩瀬仁紀氏（野球評論家）を父に持つ右腕・岩瀬法樹が登板して試合を締めた。指揮官は「相手の星稜高校さんのシャープなスイング、有馬のストレートにもスライダーにもついてくるねちっこさ。なかなか簡単にアウトを取らせてくれませんのでね。どこで交代させるか、または最後までいかせるか。中盤から試合見ながらやっていましたけど、足を痛めるというか、アクシデントがあって、そこからしかし本人は大丈夫、最後までいきますと言うのでいけるところまでいけと。粘投してよく投げてくれました」と志願して続投したエースを称えた。

　有馬は「自分たちの力以上のものを発揮できて、まず1勝できてうれしいです。自分の持ち味である変化球をテンポよく投げていきたいと思って前半はそれができた。中盤から足が気になる部分があったが、絶対自分一人で投げ切ろうという気持ちでした」と胸を張った。