交流戦でセは接近、パは並走 見逃せない23日リーグ戦再開 どちらもいきなり首位攻防

2023年06月21日 21:09

野球

交流戦でセは接近、パは並走 見逃せない23日リーグ戦再開 どちらもいきなり首位攻防
(上段左から)オリックス・山本、ソフトバンク・近藤、(下段左から)阪神・近本、DeNA・バウアー Photo By スポニチ
 21日、交流戦の全日程が終了し、54勝52敗2分けでパが19年以来4年ぶりに勝ち越した(20年は実施されず)。3週間に及んだ熱戦は、両リーグの優勝争いにも大きな変化をもたらした。
 開幕前にパの首位に立っていたロッテは7勝9敗2分けと苦戦し、首位と1.5差の3位に後退した。失速の一因は投手陣の不振。12球団中2番目に多い77失点で、交流戦前までリーグトップの2.68だったチーム防御率は3.10まで悪化した。防御率1.88で5勝を挙げていた小島は2試合に先発し0勝1敗、防御率は8.25。大黒柱の佐々木朗は3試合に先発し12球団2位の27奪三振も1勝2敗と黒星が先行し、防御率も3.32と物足りない成績だった。首位奪還へ、左右両エースの復調が待たれる。

 ロッテに代わって首位に立ったのが3連覇を狙うオリックス。TQBで優勝こそ譲ったが、星取はDeNAと同じ11勝7敗だった。先発に定着した頓宮が期間中も12球団5位の打率.359、同2位の6本塁打と打ちまくった。現在パ唯一の3割打者(.344)で、初の首位打者獲得にも大きく前進した。投手陣では山本が3試合に登板しトップの3勝、防御率0.38と本領発揮。24回を投げて25奪三振で、四球はわずかに1つ。球数をいかに有効に使っているかを測る指標とされるK/BB(奪三振/与四球)は驚異の25.0で、12.0で2位の床田(広島)と村上(阪神)に大差を付けた。ストライクゾーンを完全に支配し始めたエースが、リーグ戦再開後も“無双状態”を維持できるか注目される。

 追う2位ソフトバンクは近藤が12球団トップの打率.413で、打率を5分以上上げ復調したことが追い風になりそうだ。勝敗もオリックスと全く同じ11勝7敗。交流戦前と同じ0.5差にピタリとつけた状態で、23日から本拠で行われる直接対決3連戦で首位交代を狙う。

 セは7勝10敗と負け越した首位・阪神が再加速できるかが注目される。鍵は近本、中野、木浪の3人。得点機を演出していたチャンスメーカーたちが軒並み不振で、期間中に全員が打率3割を割った。チーム得点はリーグトップから3位に後退。左打者トリオが再び塁上を賑わせて、猛打の猛虎を呼び覚ますことができるか。

 阪神が足踏みする間に、2位・DeNAは11勝7敗で交流戦初優勝を飾りゲーム差を6から2.5に縮めた。4番・牧が12球団3位の打率.380をマーク。シーズンの打率も.261から3割目前の.296まで向上した。投手陣ではバウアーが3先発で12球団トップの3勝、31奪三振で、いよいよ日本球界に順応してきた。23日からは本拠に阪神を迎えて首位攻防戦。投打の柱が交流戦の勢いそのままにチームをけん引したい。バウアーは25日の先発が予定されている。

 昨季、史上最高勝率(18試合制)で優勝したヤクルトは7勝11敗と厳しい結果に終わり、4位との差が「5」から「8.5」に広がった。3連覇へ黄信号どころか、現在中日と勝率.381で並ぶ5位タイ。リーグ戦再開初戦の相手はくしくもその中日で、3連戦に負け越せば最下位に転落する。

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