“最後のPL戦士”オリ・中川圭 復活歩み出した母校に祝砲2発!「明るいニュースを朝から聞けて」

2023年08月07日 05:02

野球

“最後のPL戦士”オリ・中川圭 復活歩み出した母校に祝砲2発!「明るいニュースを朝から聞けて」
<西・オ>ファンの歓声に応える中川圭(撮影・尾崎 有希) Photo By スポニチ
 【パ・リーグ   オリックス9-0西武 ( 2023年8月6日    ベルーナD )】 オリックス・中川圭太内野手(27)が6日の西武戦で昨年9月以来、プロ2度目の1試合2本塁打を放ち、大勝での2連勝を呼んだ。休部状態だった母校・PL学園の野球部が復活へ動き出したことが判明したばかり。呼応するように同校からプロ入りした“最後の選手”として奮起し、自己最多を更新する9号まで伸ばした。今季最多タイの貯金20に導き、2位・ロッテも同最大に並ぶ5ゲーム差へ引き離した。
 球児たちの夏開幕を祝うように“無敵の中川”が躍動した。2日以来の4番に座り、昨年9月2日に同じベルーナドームで記録して以来の1試合2発。計3打点を挙げて大勝を呼び込んだ。

 「(1本目は)真っすぐを狙っていたというより、甘い球が来たら自分のスイングをすることだけ考えていた。(2本目は)うまく体が反応してくれたという感じですかね」

 1点優勢の4回は2ボールからストライクを取りに来た宮川の直球を完璧に捉えて左翼席へ8号ソロ。6点優勢の6回2死一塁では青山の低めの直球を見事にすくい上げ、バックスクリーン左への9号2ランでトドメを刺した。会心の2発。昨季8本塁打を超えて自己最多へ伸ばした。

 「更新はうれしいが、僕はホームランバッターではない。強い打球を打ちにいった結果が、越えてくれればいいなと思っていた」

 朗報が飛び込んできた。報道で母校のPL学園で1年生の1人が野球部への入部を許可され、来春以降は入部希望者の新入生を受け入れる方向であることを知った。東洋大を経て18年ドラフト7位で入団し、現時点で同校出身では最後のプロ野球選手。今でも思い入れは強く、一連の動きを歓迎した。

 「もちろん、明るいニュースを朝から聞けて、凄くうれしい気持ちになった。まだ、部員が1名というところで、今後どうなるか分からないが、高校のスタートも切れたなと思うし、僕もPL学園という名前を残していけるように頑張りたいなと思った」

 くしくも夏の甲子園大会の開幕日に演じた大活躍。リーグ3連覇へ独走態勢を固めるアーチは、1人で練習を続ける“新しい後輩”へのエールにもなった。「やっぱり青春だと思うので、その時期になれば、おのずと自分も思い出す部分がたくさんあるので、刺激にはなるかなと思う」。勝負の夏、名門復活を願いながら、無敵の男も加速した。(中澤 智晴)

 ▽オリックス・中川圭のPL学園時代 12~14年度に在籍。1年時の13年3月、硬式野球部内で上級生による下級生への暴力事件が発覚し、部が6カ月の対外試合禁止処分。処分解除後の2年生の9月に主将就任。野球経験のない新監督の正井一真校長に代わって実質的なプレーイングマネジャーを務め、秋季大阪大会準優勝。3年夏の大阪大会は決勝で大阪桐蔭に敗れ甲子園を逃した。プロ志望届を提出もドラフトで指名がなく、東洋大に進学した。

おすすめテーマ

2023年08月07日のニュース

特集

野球のランキング

【楽天】オススメアイテム