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「東都ドラ1セブン」総合力No.1中大・西舘が準完全13K 5球団熱視線 朗希とプロで決着だ

2023年09月23日 05:00

野球

「東都ドラ1セブン」総合力No.1中大・西舘が準完全13K 5球団熱視線 朗希とプロで決着だ
<中大・亜大>完封勝利で力投した中大・西舘(撮影・大城 有生希) Photo By スポニチ
 【東都大学野球第2週最終日   中大2-0亜大 ( 2023年9月22日    ZOZOマリン )】 3回戦3試合が行われ、10月26日のドラフト会議で1位候補に挙がる「東都ドラ1セブン」の中から6投手が競演した。中大の最速155キロ右腕・西舘勇陽投手(4年)は亜大戦に先発し、1安打無四球、打者28人で終える準完全試合で完封勝利。プロ注目の逸材たちが火花を散らした。
 日本中が対決を期待した「あの日」から1520日。令和の怪物と決着をつける準備は万全だ。5球団9人のスカウトが集ったこの日、西舘の輝きは特別だった。4回の単打以外は一人の走者も許さない準完全試合。躍動感あふれる投球とは対照的に「ゼロで抑えることができて良かった。目の前のバッターだけ考えて投げました」と冷静に語った。

 試合時間1時間38分という短さがテンポの良さを証明した。常時クイックモーションから、この日最速148キロの直球に緩急をつけるカーブ、高速フォークのどれもが一級品。視察した楽天・愛敬尚史アマスカウトグループマネジャーは「秋次第で入札(ドラフト1位指名)もあるかもしれない」と評価した。先発でも抑えでも夢を描ける逸材は、戦国東都で「総合力No・1」の投手である。

 花巻東(岩手)時代、同学年の大船渡・佐々木朗希(現ロッテ)と並んで県内屈指の剛腕として知られた。3年夏は岩手大会決勝で激突するも、佐々木は「故障予防のため」と当時の国保陽平監督の意向で出場を回避。優勝投手となった西舘は進学し、佐々木はロッテ入り。令和の怪物は完全試合、1試合最多タイの19奪三振、日本人最速タイの165キロなど伝説を刻み「昨年の完全試合もテレビで見ていた。凄いという言葉しか出ない」と西舘も目を奪われた。

 佐々木朗の本拠地であるZOZOマリンでは初勝利。花巻東の後輩で高校通算140本塁打の佐々木麟太郎(3年)もプロ志望届を提出すれば、ともに1位指名の可能性もある。中大の1学年先輩の阪神・森下は、入団1年目で優勝した。まずは目標に「アレ(リーグ優勝)」を挙げ「そこに向かってやっていきたい」。優勝を手土産に怪物が待つプロの世界に旅立つ。(柳内 遼平)

 ◇西舘 勇陽(にしだて・ゆうひ)2002年(平14)3月11日生まれ、岩手県出身の21歳。一戸南小3年から野球を始め、一戸中では軟式野球部に所属。花巻東(岩手)では3度の甲子園出場。中大では1年秋にリーグ戦デビュー。憧れの選手は菊池雄星、大谷翔平。1メートル85、79キロ。右投げ右打ち。

 ≪亜大・草加は制球力7回68球≫無尽蔵のスタミナを武器にする亜大の右腕・草加は中大・西舘と投げ合い、7回2失点で敗戦も、球数はわずか68と制球力の良さを示した。国学院大と対戦した青学大の先発・下村は5回1/3を3失点。変化球を自在に操りゼロを並べたが6回に一挙3失点した。3番手で救援した常広は最速で153キロの直球、落差のあるフォークを軸に3回2/3を無失点。安藤監督が「勝たせてやりたい」と悔やむ好投だった。東都2部で戦う専大の右腕・西舘は1メートル88、92キロの巨体から最速152キロを投じ、将来性を高く評価されている。

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