原前監督 阿部新監督に提言 巨人軍の指揮官は永遠に「行」と「陽」 2軍監督時代に一喝

2023年10月07日 05:30

野球

原前監督 阿部新監督に提言 巨人軍の指揮官は永遠に「行」と「陽」 2軍監督時代に一喝
阿部新監督(左)が二軍監督時代にベンチでふんぞり返っているのを起こったことを暴露する原前監督(撮影・尾崎 有希) Photo By スポニチ
 会見の冒頭で山口寿一オーナーから監督生活17年間の功績を称えられた原前監督は「17年監督をやり、その間、いろんなことがあった」と感慨深そうに話した。その上で「新しい力になって、私の力以上のものが必ず出ます」と阿部新監督の船出に期待を寄せた。
 阿部新監督が2軍監督に就任したばかりの頃、一度だけカミナリを落とした。試合中に椅子の背もたれに背中がついていたのを見かけ「俺は一度も背中をつけて試合を見たことはない。俺は一試合一試合、“行(ぎょう)”だと思っている」ととがめた。懐かしそうに明かすと、阿部新監督も「永遠に修行だと、行だと胸にしっかり刻んで、やってきました」と応えた。

 原監督は「涙が出たり、いろんなことが起きそうだった」とセレモニーを除き、選手たちの前で退任のあいさつをしなかったという。そこには「ジャイアンツの監督たるや、“陽(よう)”でないといけない」という信念があったからだ。思えば長嶋茂雄終身名誉監督が、まさに陽の人だった。02年に監督を引き継いだ原監督も「ジャイアンツ愛」を合言葉に勝利をつかんでは、グータッチで喜びを分かち合ってきた。

 阿部新監督は指導者になってから厳しいイメージも先行するが、選手時代はお立ち台での「最高で~す!」が決めぜりふだったように本来は陽の人。「常に希望に満ちて戦う、あるいはそういう姿勢を見せる」と原監督。「行」と「陽」。長嶋茂雄終身名誉監督から継承したスピリットを阿部新監督にも伝えた。(花里 雄太)

 ≪戦友マネジャー夫人涙≫原前監督へ涙ながらに花束を渡したのは08年から監督付マネジャーを務め、肝不全のため、14年に48歳で亡くなった故水沢薫さんの夫人だった。原前監督は同氏の告別式で「友人であり、戦友でもありました」と弔辞を読むほど、信頼していた間柄だった。

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