阪神・岩貞、オリオールズ・藤浪と日本一&世界一で「祝杯」宣言 渡米前にもらった「美酒」で乾杯だ

2023年10月07日 05:15

野球

阪神・岩貞、オリオールズ・藤浪と日本一&世界一で「祝杯」宣言 渡米前にもらった「美酒」で乾杯だ
昨年11月、渡米前に開かれた藤浪の送別会に参加した(左から)望月、藤浪、伊藤将、岩貞、小林(岩貞提供) Photo By 提供写真
 阪神の岩貞祐太投手(32)が6日、昨年までのチームメートであるオリオールズ・藤浪晋太郎投手(29)とオフに“祝杯”を挙げることを宣言した。昨年11月に渡米前の後輩からプレゼントされた高級ウイスキーを、今も封を切ることなく大切に保管している左腕。互いに頂点を目指してポストシーズンに挑み、日本一と世界一という目標を果たした暁には「藤浪の美酒」を開封し、乾杯するつもりだ。
 とっておきの“祝杯”が岩貞の大きなモチベーションになっている。もう10カ月以上も封を切らず自宅に保管しているボトルがある。昨年11月、ポスティングシステムを利用してのメジャー挑戦を目指して渡米する直前の藤浪から「お世話になりました」と手渡された高級ウイスキーだ。

 「もちろん、まだ開けていないですよ。晋太郎が世界一になって日本に帰ってきた時に一緒に飲もうと思っています。もちろん自分もタイガースの日本一に貢献して(乾杯を)実現できたら最高だと思う」

 チーム随一の人格者で後輩から慕われ、リスペクトも受ける左腕の粋な計らいだ。あえて“寝かせて”いるのはもらい物のウイスキーを最高の美酒に変えるために他ならない。開幕直後は「晋太郎がメジャーで活躍して帰ってきた時に一緒に飲む」と話していたが、藤浪が7月にアスレチックスからオリオールズにトレード移籍して状況は変わった。

 藤浪はリリーフの一員として奮闘し、オ軍の9年ぶり10度目の地区優勝に貢献。日本時間8日からは第1シードとしてレンジャーズとの地区シリーズに挑む。その先にはワールドシリーズ制覇という世界一の目標がある。一方で阪神も18年ぶりのリーグ優勝を果たしており、岩貞も38年ぶりの日本一を目指して18日のクライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージ(S)から新たな戦いに臨む。「世界一」と「日本一」という結果を“さかな”に杯を交わす最高のシナリオが出来上がった。

 「昨年までの仲間というより、メジャーリーガーとしてあいつを見ています。ラストチャンスと言ってアメリカに挑戦しに行って、それをモノにするのが本当に格好いい。ポスティングで行くと宣言してから一切、ネガティブなことは言っていなかった」。シーズン中も岩貞の元には頻繁に米国から国際電話がかかってきたそうだ。「めっちゃテレビ電話かかってくるからやっぱり寂しいのかなと。リーグ優勝の時もメッセージをくれた」

 退路を断って異国の地で挑戦する後輩右腕の姿に刺激を受けながら、虎の背番号14もブルペンの一角としてチームに貢献してきた。そしてこの10月も「FUJI」の躍動を横目に腕を振る覚悟。勝利の美酒を2人で分かち合う。 (遠藤 礼)

 ≪日本時間8日地区シリーズ開幕≫米大リーグのプレーオフは7日(日本時間8日)に地区シリーズ(5回戦制)が開幕し、藤浪の所属するオリオールズはワイルドカードシリーズ(WCS)を勝ち上がったレンジャーズと対戦する。藤浪は1日(同2日)に64試合7勝8敗2セーブ5ホールド、防御率7・18でレギュラーシーズンを戦い終えた際に「すごい、いい経験ができたなと。激動だったといいますか、そういう一年だったかなと思います」と振り返り、プレーオフへ向けて「楽しみ」と意気込んでいた。

おすすめテーマ

2023年10月07日のニュース

特集

野球のランキング

【楽天】オススメアイテム