河内屋菊水丸 岡田監督に「岡田阪神日本一音頭」を披露 15年前の「約束」果たした

2023年10月09日 05:15

野球

河内屋菊水丸 岡田監督に「岡田阪神日本一音頭」を披露 15年前の「約束」果たした
 「岡田阪神日本一音頭」を作成し、岡田監督と記念撮影する河内家菊水丸 (撮影・後藤 大輝)  Photo By スポニチ
 伝統河内音頭継承者で本紙コラム「珍宝堂」を連載中の河内家菊水丸(60)が8日、甲子園球場を訪れ、岡田彰布監督(65)に「岡田阪神日本一音頭」の歌詞を披露した。菊水丸は03年オフ、前回の阪神監督就任時の就任パーティーにも駆けつけ、河内音頭を歌唱するなど、2人はかねて親交があった。歌詞には「日本一」「新語・流行語大賞受賞」を入れ、年末まで日本の話題の中心となるよう祈念した。
 15年前の約束を果たした。CSファイナルS、その先にある日本シリーズへ向かうチームへの願いを込めた歌詞を、岡田監督の前でお披露目した菊水丸は「歌詞を見てもらえる日がきてよかった」と実感を込めた。

 菊水丸の親戚が岡田監督の母校・早大の野球部先輩という縁があり、現役時代から交流があった。とりわけ、巨人に最大13ゲーム差をつけながらV逸し、辞任した08年が深く印象に残っている。

 菊水丸によれば、そのシーズン終了後、岡田監督の私的なお祝いを予定していたホテルの宴会場で、15人前後の残念会を開いた。優勝していれば数百人を収容した大規模会場にテーブルわずか2つ。そのテーブルだけを照らすライトの下、岡田監督は「次に優勝したら音頭を頼む」と依頼したという。

 しかし、そのチャンスは長く訪れなかった。オリックス監督を務めた10~12年は3年連続Bクラス。以降は監督復帰すら、かなわなかった。「必ず復活するから」。岡田監督から告げられていた菊水丸も「正直、監督にもう戻られることはないのかと思っていた」という。自身も12年、ステージ4の甲状腺がんが発覚。コロナ禍では、収入源だった盆踊り大会が軒並み実施を見送られた。お互いに苦しい時期を乗り越えて実現した再会だった。

 菊水丸は手術前、岡田監督から人づてに「頑張れよ」との激励を受け、力をもらった。この日、甲子園で岡田監督から飛び出した言葉も、まず「(手術直後は)声、出にくかったもんな」「元気にしているか?」だった。

 今夏、コロナ禍が明け、4年ぶりにツアーを本格再開。「来年の盆踊りはこれを歌いまくりです」と息巻いた菊水丸に、岡田監督から「来年また違うの、考えなあかんわ」とツッコミが入った。リーグ優勝後に封印を宣言した「アレ」を歌詞に多用したからだろう。

 一方で、「日本一」「新語・流行語大賞受賞」は、言葉として発することで願い通りの結果を導く言霊の効果を狙った。「歌詞を書き換えないといけない事態も歓迎です」。思いが結実することを祈りつつ、秋の戦いを温かく見届ける。 (筒崎 嘉一)

 ○…菊水丸は岡田監督と対面後、大阪市内でのがん患者への支援イベントで「岡田阪神日本一音頭」をお披露目した。和太鼓、ギターによる演奏をバックに参加者らも節に合わせて菊水丸の周りを踊った。「私もサバイバー(生存者)ですから。日本一をかなえてほしい」。歌詞に込めた思いを改めて訴えた。

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