ソフトバンク 飛び出した新星に小久保監督スマイル 育成の2年目右腕・大竹が2回完全ピッチ

2023年10月30日 05:00

野球

ソフトバンク 飛び出した新星に小久保監督スマイル 育成の2年目右腕・大竹が2回完全ピッチ
記者の質問に笑顔で答える小久保2軍監督(撮影・岡田 丈靖)
 【フェニックスリーグ   ソフトバンク2ー5楽天 ( 2023年10月29日    生目第二 )】 新指揮官も大賛辞!ソフトバンク育成の大竹風雅投手(24)が29日、みやざきフェニックス・リーグの楽天戦(生目第2)に2番手で登板し、6回から2イニングをパーフェクトに抑えた。小久保裕紀監督(52)は最速150キロの直球にフォークなどを交えた投球を絶賛。昨年4月に右肘手術を受け、入団1年目オフに支配下から育成契約となった苦労人右腕がブレークの予感を漂わせた。
 大竹がケガを乗り越えてやっとたどり着いた2軍デビュー戦で躍動した。6回からマウンドに上がり、簡単に2死を奪う。さらに今季1軍で53試合出場した安田を最速150キロの直球で空振り三振に斬った。7回も3人で片づけ、2イニングを2奪三振でパーフェクト。完全に打者を圧倒した。

 大竹は「自分が求めている姿にはまだだけど、だいぶ近づけていると思う」と実感を込めて話した。入団してから間もない昨年4月に右肘のじん帯再建手術(通称トミー・ジョン手術)を受け、1年目のオフに戦力外通告を受けた。「早期離脱したので覚悟はしていた。切り替えてリハビリを乗り越えることだけ考えた」。支配下から育成契約に切り替わり、復帰への長く、苦しいトレーニングを耐え、ようやく戦える段階まで来た。

 「ケガの功名」もあった。打者がタイミングを取りづらいテイクバックが小さい投球フォームだ。「以前は大きく使っていて肘に負担がきていた。トレーナーさんやモーションキャプチャー(動作解析)とかを使って取り組んだ」。新フォームから繰り出す直球とフォークが武器。さらにスライダー、カーブも操る。

 投球を初めて見たという小久保監督の声は思わず弾んだ。「筑後でいつもリハビリでいつもウエート場にいたけど、いいピッチャーですね。今日の収穫は彼です」とニンマリだった。「テイクバックが結構小さいけど、あれで150キロ出る。面白いです。期待以上というか、十分戦力になりそうなものが見られた。来年の春のキャンプも含めて、そういうところでも話しようと思う」と称賛した。

 大竹は「フォームはまだ納得していない部分がある。やっぱりコントロールが大事」と課題を挙げ、「期待に応えられるように頑張っていきたい」と目を輝かせた。大竹といえば、昨オフにソフトバンクから阪神に移籍した「耕太郎」が今季12勝と活躍。来季は「風雅」がブレークする予感がする。 (森 寛一)

 ◇大竹 風雅(おおたけ・ふうが)1999年(平11)8月22日生まれ、福島県出身の24歳。小1から五箇イーグルスでソフトボールを始め、五箇中では軟式野球部に所属。福島・光南に進学し、甲子園出場はなし。東北福祉大では恵まれず公式戦登板はわずか2試合。今季はファーム非公式戦12試合に登板し、0勝1敗、防御率1・35。1メートル86、88キロ。右投げ左打ち。

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