オリックス“中嶋マジック”で虎に日本S初の「8-0返し」 昨年より高いV率53%で甲子園乗り込む

2023年10月30日 04:45

野球

オリックス“中嶋マジック”で虎に日本S初の「8-0返し」 昨年より高いV率53%で甲子園乗り込む
<オ・神> ヒーローインタビューを終えファンに手を振るオリックス・中嶋監督(撮影・大森 寛明) Photo By スポニチ
 【SMBC日本シリーズ2023第2戦   オリックス8ー0阪神 ( 2023年10月29日    京セラD )】 頂上決戦でも“中嶋マジック”!「SMBC日本シリーズ2023」の第2戦は29日、京セラドーム大阪で行われ、初戦を0―8で落としたオリックスが「8―0返し」の快勝を飾り、1勝1敗のタイに戻した。8点差以上つけられた敗戦の次戦で8点差以上をつけてやり返すのはシリーズ史上初。西野真弘内野手(33)が先制三塁打、広岡大志内野手(26)も2安打1打点と今シリーズ初出場の2人がけん引した。第3戦は31日、舞台を甲子園球場に移して行われる。
 これが、王者の底力だ。前夜の0―8の屈辱を晴らす8―0の大勝返し。反発力を見せつけたナインに、お立ち台の中嶋監督も納得の笑顔を見せた。

 「昨日の試合が本当に申し訳ないなと思いましたので、何とかやり返せて良かったなと思います。先取点がどうしても欲しかったんですけど、西野がよく打ってくれました」

 レギュラーシーズンで136通りのオーダーを駆使。クライマックスシリーズ(CS)も全4試合で違うオーダーを組んで勝利に導いた指揮官が、日本シリーズでも“マジック”をサク裂させた。

 入れ替えた3人のうち、「2番・二塁」西野、「9番・左翼」広岡と今シリーズ初出場の2人が躍動した。まずは3回。1死から広岡が西勇からチーム初安打であるとともに、自身の日本S初安打にもなった左前打で出塁すると、2死二塁となってから西野が決めた。右中間へ先制の三塁打を放ち、シリーズ初得点をもたらした。

 4回は2死無走者から宗の四球と紅林の右前打で一、三塁とし、野口の中前適時打でまず1点を追加。そしてまたもや広岡だ。2死一、三塁から今度は左前適時打で日本S自身初打点もマーク。なおも2死一、二塁から1番・中川圭も左前適時打で続いた。個々が指揮官の求める役割を忠実に果たし、怒濤(どとう)の4連打で一挙3点と突き放した。

 日本シリーズで8点差以上をつけられて敗れたチームが、次戦で8点差以上をつけて勝利したのは史上初となった。しかも第1戦と第2戦が同スコアで1勝1敗になったのもシリーズでは初めてだ。加えて、過去1勝1敗に追いついたのは34チームあり、優勝は18度でV確率53%。ちなみに昨年は1分けを挟んで2連敗を喫した時点のV確率24%から、日本一に駆け上がった。勝負どころでの経験値では、阪神に対して一日の長がある。

 誰が出てもチーム力が落ちないのが最大の強み。指名打者が使えない甲子園でも、もちろん全員野球で戦う。中嶋監督は「なかなか厳しい展開になると思うんですけど、しっかりといいゲームをして、喜んでもらえるようなゲームをしたい」と表情を引き締めた。(中澤 智晴)

 ○…第1戦に0―8で敗れたオリックスが8―0で勝利。シリーズ初戦で零敗したチームが第2戦で無失点勝利するのは94年に巨人が西武に対し●0―11→○1―0として以来29年ぶり2度目。

 ○…同一シリーズで8点差以上の決着が2試合は、05年にロッテが阪神に対し、第1戦○10―1、第2戦○10―0、第3戦○10―1と3試合でマークして以来2度目。両軍が記録したのは初めて。また、第1戦と第2戦が同スコアで1勝1敗になったのもシリーズでは初めてだ。

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