【虎番リポート】湯浅にとって侍の同志はライバル 「みんなに頑張ってほしいけど、負けたくない」

2023年12月30日 05:15

野球

【虎番リポート】湯浅にとって侍の同志はライバル 「みんなに頑張ってほしいけど、負けたくない」
会食した(左から)巨人・戸郷、阪神・湯浅、オリックス・宇田川、巨人・大勢(湯浅提供) Photo By 提供写真
 長きにわたるシーズンも終わり、オフに入って約1カ月が過ぎた12月某日。阪神・湯浅は宇田川(オリックス)、大勢、戸郷(ともに巨人)とともに大阪府内の焼き肉店を訪れ、シーズンの慰労会を行った。
 「大勢とLINEをしていて、集まりたいなって話していたのがきっかけで」

 3月の第5回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)を制したメンバーの絆は、今でも不変かつ強固だ。WBCの思い出話に花を咲かせるだけでなく、今季の振り返り、来季への思い、将来の展望、そしてプライベートの話まで…。鉄板を囲みながら、多岐にわたる話題を繰り広げた。

 世界一の景色をともに見た仲間の存在を、湯浅は「同志かな」と表現する。「お互い刺激し合って、切磋琢磨(せっさたくま)できる特別な存在。いいニュースを聞けば、自分のことのようにうれしいし、ケガとかのニュースを見ると、心配になる」。集まった4人のうち、順調だったのは戸郷だけ。リリーフの3人は苦しんだ。湯浅は今季故障で2度の離脱を強いられ、上半身のコンディション不良に悩まされた宇田川とは、5月に東大阪市の花園セントラルスタジアムで行われた2軍戦でともに登板。大勢も、右上肢のコンディション不良で約2カ月の離脱を余儀なくされた。それぞれが紆余(うよ)曲折を経てきたからこそ、意識はより一層強くなる。戦友として、ライバルとして――。

 「みんな頑張ってほしい。けど、負けたくない」

 守護神奪還を掲げる来シーズンは、11月にプレミア12が開催される。再び侍ジャパンで「同志」と共闘するために、まずは猛虎のブルペン陣を支え続ける覚悟だ。「しっかり結果残して、(侍ジャパンに)選んでいただけるように。本当にシーズンが最優先だと思うので。チームに少しでも貢献できるように」。球団史上初のセ・リーグ連覇に向けて、“アツアツ”な決意を新たにした。(阪井 日向)

 《WBC救援組シーズン明暗》○…WBCに出場した救援投手はシーズンでの好不調が分かれた。宇田川(オ)は4月23日から約1カ月半、大勢(巨)は6月30日から約2カ月半、戦列を離脱。湯浅(神)も4月16日に出場選手登録を抹消され、6月16日に2度目の抹消後はレギュラーシーズン中の1軍再昇格はなかった。松井裕(楽)はWBC球への対応に苦しみ、大会での登板は1次ラウンド韓国戦の1イニングのみだったが、シーズンでは39セーブを挙げ2年連続3度目の最多セーブを獲得した。

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