西武 四球で“支給”阪神の“アレ査定”導入で5年ぶりのリーグ制覇へ意識改革、査定ポイントアップへ

2023年12月30日 05:30

野球

西武 四球で“支給”阪神の“アレ査定”導入で5年ぶりのリーグ制覇へ意識改革、査定ポイントアップへ
四球を選ぶ佐藤龍 Photo By スポニチ
 西武が来季から四球を獲得した際に査定ポイントを上げることが29日、分かった。リーグ5位に沈んだ今季は、四球が同5位。連動するように出塁率、得点とも同ワーストに終わった。対照的に、新たに四球の査定ポイントを見直した阪神は、12球団トップの四球を得て38年ぶりの日本一を達成。「アレ」に倣って野手の意識改革を断行し、5年ぶりのリーグ優勝を目指す。
 得点力不足に泣いた西武が、新たな査定方法を導入して野手に意識改革を施す。フロント主導で、来季から四球のポイントを上昇させることが判明。渡辺久信GMは今季を踏まえ、経緯を明かした。

 「(四球を)査定の方に繰り込むというか、新しく(する)。あまりにも出塁率が悪すぎたところもあるし、選手に意識してもらうためです」

 出塁率、得点ともリーグワーストで、要因の一つが同5位だった四球の少なさだった。近年は投高打低の傾向が顕著で、今季のパ・リーグの3割打者は、オリックス・頓宮とソフトバンク・近藤のわずか2人。松井監督が「ヒットぐらいの価値になる」と語ったように、四球が持つ価値の大きさはフロント、現場の共通認識だ。

 四球により大躍進を遂げたのが阪神だった。今季から復帰した岡田監督が、フロントに対して四球の査定ポイントを高めることを要望。新たな取り組みが奏功して、四球数は昨季の358から12球団トップの494に激増した。得点、出塁率も同じく12球団トップ。38年ぶりの日本一まで上り詰めた。

 チーム内でお手本となるのが佐藤龍だ。選球眼が光り、9月の24試合で23四球をゲット。9、10月の出塁率は・468で、松井監督は「あれだけ出塁率を残して、成長を見せてくれた」と貢献度の高さを称賛していた。

 山川は国内FA権を行使してソフトバンクへ移籍したが、メジャー通算114本塁打を誇る右の大砲・アギラー(前ブレーブス傘下)を獲得した。四球増で塁をにぎわせることが、得点増への近道。強力投手陣に強打を加え、V奪回を目指す。(福井 亮太)

 ≪2年以上連続で出塁率3割未満は52年ぶり≫今季の西武は得点がリーグ最少の435点。四球はリーグ5位の387と少なく、出塁率はリーグワーストの・296だった。昨年も出塁率は・298で2割台。チームで2年以上連続で出塁率3割未満は69~71年の3年連続以来52年ぶりになった。今季セでは日本一に輝いた阪神がリーグ最多の494四球。過去にはV9時代(65~73年)の巨人が9年間全てリーグ最多四球を記録。選球眼の良さも強さの一因だった。

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