【選抜直前連載 光る君たちへ(3)】作新学院 絶対的エース「江川卓2世」が燃える聖地でのリベンジ

2024年01月26日 07:15

野球

【選抜直前連載 光る君たちへ(3)】作新学院 絶対的エース「江川卓2世」が燃える聖地でのリベンジ
作新学院・小川哲平 Photo By スポニチ
 わずか10球で終えた昨春の選抜から1年、成長した剛腕は再びマウンドに立つ日を誰よりも心待ちにしている。昨秋の関東王者で神宮大会では準優勝した作新学院(栃木)。チームの絶対的エースで「江川卓2世」こと最速147キロ右腕・小川哲平(2年)は「甲子園の借りは甲子園で返す」と燃えている。
 昨春も注目投手の一人として選抜に臨んだが、右肘のケガの影響で万全ではなく登板はわずか1/3イニングで10球を投じたのみ。「昨年はチームのためになれなかった。だから次こそはと思って過ごしてきた」と、出場校発表を前に甲子園のマウンドへの強い思いを語った。

 「チームが勝つために投げる。そのことしか考えていない」。新チーム発足後は何度もこの言葉を繰り返したように、エースとしてチームをけん引。計9試合に登板して防御率1・37と役割を果たし、2年連続の選抜を確実とした。高校生でも多彩な変化球を駆使する投手が増える中、ほとんど直球主体に組み立てる強気の投球が魅力だ。「自分の持ち味は真っすぐ。誰にも打たれない真っすぐを投げるのが小川哲平のスタイル。変化球には頼りたくない」と直球への強いこだわりも明かした。

 大先輩でもある江川は73年に1大会での選抜記録となる60三振(4試合)を奪った。偉大な先輩たちから受け継がれた背番号「1」を継承した新たな剛腕は「60は偉大過ぎます。ただ、秋は三振が少なかったので甲子園ではもっと奪うつもりでいます。そして日本一に導く」と、62年ぶりの選抜制覇に照準を合わせている。 (村井 樹) =終わり=

 ◇小川 哲平(おがわ・てっぺい)2006年(平18)5月2日生まれ、栃木県出身の17歳。落合東小1年から野球を始める。落合中では軟式野球部に所属し3年時には全国大会準優勝。作新学院では1年春からベンチ入りし昨春の選抜も経験した。50メートル走6秒6、遠投100メートル。1メートル84、92キロ。右投げ右打ち。

 ▽作新学院 宇都宮市にある私立校。創立は1885年(明18)。「一校一家」「自学自習」「誠実勤労」を教育方針としている。同じ敷地内には幼稚園、小学部、中等部もある。野球部は1902年(明35)に創部し江川卓(元巨人)や今井達也(西武)ら多くのプロ選手を輩出した。

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