担当記者が見た上沢と大谷の関係性 「凄いのは凄いけど後輩は後輩」8・24~26に初対決なるか

2024年01月26日 06:30

野球

担当記者が見た上沢と大谷の関係性 「凄いのは凄いけど後輩は後輩」8・24~26に初対決なるか
ドジャースの大谷翔平 Photo By スポニチ
 レイズとマイナー契約を結んだ上沢と、ドジャースに加入した大谷のメジャー初対決が待ち遠しい。
 上沢と大谷の仲の良さは日本ハム時代から有名だった。シーズン中の札幌ドームやオフの2軍施設の鎌ケ谷では、いつも2人の笑い声が飛び交っていた。2014年。当時高卒2年目の大谷が、前半戦で6勝を挙げてブレークした1学年上の上沢を「よっ、エース!」とよくイジっていたことを覚えている。

 シーズン中やオフのトークショーで2人で出演することも度々あり、2015年オフのイベントでは、大谷が自身への質問を上沢に振って困らせ、上沢が「だからお前はクソガキって言われるんだよ」と突っ込んで、笑いを誘っていた。

 私は2014~2017年まで日本ハム担当で、18年からMLB担当を務めている。昨年12月中旬。ドジャース・大谷の入団会見の取材でロサンゼルスに出張した際に、まだ移籍先が決まっていなかった上沢に会うことができた。昨季2度目の満票MVPを獲得した大谷の話題を振ると「凄いっすね、あいつは。凄いのは凄いですけど後輩は後輩なんで」と笑い飛ばした一方で、「こっち(米国)にきたらメジャー年数が1日でも長い人が偉いので、あいつのほうが偉い」と真剣に語る姿が印象的だった。

 レイズは低予算ながら若手の発掘や育成に定評があり、特に投手は近年の活躍がめざましい。昨季チーム防御率3・86はリーグ3位で、チーム被打率・231は同トップ。一方で昨季10勝のグラスノーはドジャースへ移籍し、3年連続2桁勝利のマクラナハン、22年11勝のラスムセン、同9勝のスプリングスら主力先発投手は肘の手術で離脱中で、今季は投げられない公算が大きい。計算が立つのは昨季リーグ最多16勝のエフリンぐらいで、昨季はオリックス・山本を上回りリーグ最多170回を投げた上沢が割って入る可能性は十分ある。

 前述した昨年12月中旬。上沢に「大谷との対戦が実現した際は直球勝負?」と水を向けると「どの打者に対してもそれは思ったことがない」ときっぱり。昨年のメジャー全体の直球の平均球速94・2マイル(約152キロ)に対し、上沢の昨年平均は90・8マイル(約146キロ)。直球とフォークのコンビネーションとタフさが武器で「全ての球種、緩急、高低、奥行き、全部使って抑えたい」と言い切った。

 今季のドジャースとレイズの対戦はドジャースタジアムで開催される8月23~25日(日本時間24~26日)の3試合。上沢は同時期に日本ハムで通訳を務めた水原一平通訳とも親しく、メジャー昇格していれば、3人がグラウンドで旧交を温める姿もきっと見られるだろう。その時を楽しみに待ちたい。(記者コラム・柳原 直之)

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