阪神ドラ2・椎葉 新人異例のフリー打撃登板一番乗り 「7割くらいで」前川、小野寺に計40球

2024年02月07日 05:15

野球

阪神ドラ2・椎葉 新人異例のフリー打撃登板一番乗り 「7割くらいで」前川、小野寺に計40球
打撃投手で登板した阪神・椎葉(撮影・岸 良祐) Photo By スポニチ
 阪神ドラフト2位・椎葉(四国・徳島)が新人では異例の投手陣一番乗りでフリー打撃に登板した。コーチ陣に直訴し、第2クール初日に実現。前川と小野寺に直球とカーブとスライダーを交えて計40球を投げ込んだ。変化球は事前予告。芯で捉えられたのは3本だった。
 「7割くらいで。ちょっと力を出して投げた。緊張しなかった。思ったより普段の感じで入れた」

 打者に対する投球は四国・徳島に在籍した昨年9月のリーグ戦以来。今春キャンプで連日快音を響かせる若手を左右の打席に交互に迎えて“対戦”した。5球連続のボール球に首をかしげる場面があっても、「憧れ」の藤川球児SAが見守る前での投球にうれしそうだった。いち早く調整の階段を上り、アピールの権利も得た。

 投球を二塁ベース後方から見つめた岡田監督は「フォームは素直やから、ゲームになったら、もうちょっと力を入れるんやろな。カーブは簡単にストライク取れそうやな。これは、もうどんどん投げさせるよ。まず1イニングずつな」と“英才教育”の方針を打ち出した。

 「後ろの方に投げさせたら、2軍のやつが出てくるから。あんまり後ろを投げさせてもな」。春季キャンプ中の実戦や3月前半戦のオープン戦では、どのチームもレギュラー野手は1~2打席だけで交代することが多く、試合の中盤以降は若手打者の主戦場。1軍レベルを体感させるためにも早いイニングでの起用を想定した。

 他球団の“007”も偵察。広島・土生翔平スコアラーは「阪神の勝ちパターンに十分入れる」、中日・加藤光教スコアラーは「真っすぐに力がある」と警戒を強め、敵味方の両方から1軍戦力として認められた。次の段階は11、12日の紅白戦。「もっと出力を上げていきたい」と心待ちにした。(杉原 瑠夏)

 ○…椎葉が第2クール初日の6日に初の打撃投手。最近10年の阪神1軍キャンプで新人投手が最も早い時期に打者に対して投球したのは、21年2月4日にフリー打撃に登板したドラフト2位・伊藤将、3位・佐藤蓮、8位・石井大の3人。この時は第1クールの最終日で同じ日に初実戦として紅白戦を開催。馬場、西純ら6投手が登板するなど、投手陣全体の調整が早めだった。この21年を除けば“登板”は全て第3クール以降。新人が他の投手に先んじて調整を進めた例はない。

 ◇椎葉 剛(しいば・つよし)2002年(平14)3月18日生まれ、大阪府堺市出身の21歳。小1時に高倉台ポニーズで野球を始め、投手と捕手。中学では富田林ボーイズに所属。島原中央では1年春から捕手でベンチ入りし、エースの3年夏は長崎大会初戦敗退で甲子園出場なし。社会人のミキハウスを経て23年は四国・徳島でプレー。1メートル82、92キロ。右投げ右打ち。

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